登山やハイキングを楽しんでいると、トレッキングポールの先端についているゴムキャップをいつの間にか失くしてしまったり、岩場でボロボロに摩耗させてしまったりすること、ありますよね。専門ブランドの純正品を買おうとすると意外と高価で、消耗品だと割り切るには少し勇気がいるお値段だったりします。
そんな時、多くの登山者が注目しているのが100均のアイテムです。ダイソーやセリアなどの100円均一ショップには、実はトレッキングポールのキャップとして代用できるものや、持ち運びに便利なホルダーを自作するためのパーツが豊富に揃っています。
この記事では、100均グッズを賢く活用して、コストを抑えつつ快適に山歩きを楽しむための具体的なノハウを、筆者の視点でお伝えします。サイズ選びの注意点から、絶対に失くさないための裏技まで、役立つ情報をまとめました。
この記事でわかること
①100均で買える代用キャップの適合性と選び方
②キャップ紛失を防ぐための簡単な対策方法
③丸ゴムやコードロックを使ったホルダーの自作手順
④100均アイテムと専門ブランド品との使い分け
トレッキングポールのホルダーやキャップを100均で揃える

まずは、消耗品として最も出番が多い「キャップ」について見ていきましょう。100均には専用品こそ少ないものの、驚くほどフィットする代用品が隠れています。ここではその選び方や注意点を詳しく解説します。
✅キャップのサイズと主要ブランドとの互換性
✅ダイソーやセリアで買える代用ゴムキャップの性能
✅紛失防止に効果的なボンドを用いた脱落対策
✅ワークマン製品と100均アイテムの耐久性を比較
✅摩耗の早さを考慮したコスパと環境への影響
キャップのサイズと主要ブランドとの互換性

トレッキングポールの先端(石突)の太さは、実は多くのメーカーで共通しています。一般的には先端に向かって細くなるテーパー形状で、直径はだいたい8mmから12mm程度。
これに対して、100均で売られている「杖用の取替ゴムキャップ」などは、内径が10mmから12mm前後に設計されているものが多く、ブラックダイヤモンドやLEKIといった有名ブランドのポールにも、意外なほどスムーズに装着できてしまいます。
筆者が実際に試した際も、多くの100均キャップがこの「標準サイズ」をカバーしていることに驚きました。
実際に装着する際は、「少しきついかな?」と感じるくらいがベストです。ゆるいと歩行中に泥に持っていかれてすぐに脱落してしまいますが、100均のキャップは少しタイトなものが多いので、むしろ脱落防止には好都合だったりします。
ただし、メーカーによって数ミリの差があるので、購入前に自分のポールの先端径を測っておくか、店舗でサイズを確認するのが安心ですね。
ブランド別・適合の目安
多くの登山者が愛用するブランドとの相性について、一般的な傾向をまとめてみました。あくまで目安ですが、参考にしてみてください。

| ポールブランド | 石突の標準径 | 100均キャップの適合感 |
|---|---|---|
| ブラックダイヤモンド | 約10〜11mm | 非常に良好。ジャストフィット。 |
| LEKI(レキ) | 約11〜12mm | ややきつめだが、押し込めば入る。 |
| シナノ | 約11mm | 良好。違和感なく使用可能。 |
| 格安中華ブランド | バラつきあり | 内径10mm用なら概ねOK。 |
このように、多くの主要ブランドで100均キャップが活用可能です。ただし、軽量化を突き詰めたカーボンポールなど、極端に細いモデルには合わない場合もあるため注意してくださいね。もしサイズが少し大きい場合は、後述するボンドやテープでの調整が役立ちます。
主要ブランドのポールの多くは10mm〜12mmのキャップに対応していますが、一部の超軽量モデルなどは細い場合があるため、現物合わせが最も確実です。
ダイソーやセリアで買える代用ゴムキャップの性能
ダイソーなどの100均でよく見かけるのは、介護用品コーナーにある「ステッキ用ゴム」です。これらは本来、家の中や舗装路で使う杖を想定しているため、登山専用のキャップと比べると少しゴムが硬めに作られている傾向があります。
筆者が実際に使ってみた感想としては、この「硬さ」がメリットになる場面とデメリットになる場面がはっきり分かれるな、という印象です。
「硬い=ダメ」というわけではありません。むしろアスファルトなどの硬い路面を歩くときは、専門ブランドの柔らかいラバーよりも長持ちすることすらあります。
一方で、濡れた岩場や木の根が露出した場所では、純正品の柔らかいゴムが持つ「食いつき」に一歩譲る場面もあるため、「里山歩きや整備された登山道なら100均、ハードな岩場なら純正」というように、コースに合わせて使い分けるのが賢い方法かなと思います。

100均キャップの底面パターンに注目
100均のキャップにも、底面のデザインにはいくつか種類があります。
- 碁盤の目状: 泥が詰まりにくく、不整地での安定感が比較的高いタイプ。
- フラット・舟型: 接地面積が広く、舗装路でのウォーキングに向いているタイプ。
- 吸盤状: ツルツルした面で滑りにくいですが、泥が詰まると一気に滑りやすくなるので注意。
筆者の経験上、登山道で使うなら「碁盤の目状」の溝があるタイプが最も汎用性が高いと感じます。100円だからといって侮らず、裏側のパターンまでチェックして選ぶのが「興味がある人」流の楽しみ方ですね。
↓↓画像:100均ものではありませんが、リーズナブルな価格!参考にしてください。
紛失防止に効果的なボンドを用いた脱落対策
せっかく安くキャップを手に入れても、山の中に落としてしまったら環境にも良くないですし、何より悲しいですよね。実はトレッキングポールのキャップは、登山道で最も多く見つかる遺失物の一つと言われています。
そこで筆者がおすすめしたいのが、100均でも手に入る「ボンド Gクリヤー」を使った対策です。
やり方は簡単で、ポールの石突部分にボンドを薄く塗り、少し乾かしてからキャップを差し込むだけ。このボンドの素晴らしいところは、「しっかりくっつくのに、力を入れれば剥がせる」という絶妙な粘着力です。
岩場でどうしてもキャップを外したい時は、ギュッとねじれば外せますし、普段の歩行で勝手に抜けることはまずありません。この方法はベテラン登山者の間でも有名なライフハックで、環境保護の観点からも非常に推奨されるべき工夫だと言えます。
なぜ「Gクリヤー」なのか?
瞬間接着剤を使ってしまうと、ゴムが硬化して割れたり、二度と外せなくなったりしてポールのメンテナンスに支障が出ます。その点、Gクリヤーは「合成ゴム」を主成分としているため、硬化後も弾性を保ちます。
歩行時の衝撃で接着面がパリッと剥がれることがなく、粘り強くキャップを保持し続けてくれるんです。まさにトレッキングポールのためにあるような接着剤ですね。
紛失防止のコツ
・ボンド Gクリヤーを薄く塗る
・完全に乾ききる前にキャップを装着する
・これだけで脱落のリスクを劇的に減らせます

ワークマン製品と100均アイテムの耐久性を比較
最近、アウトドア界隈で勢いのあるワークマンでもトレッキングポールのキャップが販売されています。こちらは数百円程度と100均よりは少し高めですが、その分「登山専用」として設計されているため、グリップ力や耐久性のバランスが非常に良いです。
筆者も実際に両者を比較してみましたが、ワークマンのものはゴムの密度が高く、粘り気があるため岩場での安心感が違います。
| 比較項目 | 100均(ダイソー等) | ワークマン | 専門ブランド純正 |
|---|---|---|---|
| 価格(1個あたり) | 約27円〜110円 | 約200円〜 | 500円〜1,000円超 |
| ゴムの質 | 硬め(合成ゴム) | 標準的(登山用) | 高品質(天然ゴム配合) |
| 耐久性(摩耗) | 普通(硬さで持つ) | 高い | 非常に高い |
| 入手性 | 非常に高い | 店舗による | 専門店・通販 |

筆者の感覚では「とにかく安く、予備を常にザックに忍ばせておきたい」なら100均、「1つをしっかり信頼して使い倒したい」ならワークマンや純正品を選ぶのが良いバランスかなと感じます。
特に長期縦走や過酷な環境に行く際は、新品の純正品を装着し、低山ハイクやハイキングはワークマンを代用、予備として100均キャップをいくつか持っていくのが最もリスクの低い運用方法かもしれません。
摩耗の早さを考慮したコスパと環境への影響
100均のキャップは価格が安い分、どうしても摩耗が早く進むことがあります。特にガレ場などで激しく使うと、底が抜けてしまうこともあるので注意が必要です。
安いからといって使い捨てにするのではなく、先ほど紹介したボンドでの固定などで「落とさない工夫」をすることが、山の環境を守ることにもつながります。これは、持続可能な登山を楽しむ上で非常に大切な考え方です。
また、摩耗したキャップを放置して使い続けると、中の鋭利な石突が露出してしまい、木道や登山道を傷つけてしまう原因になります。国立公園などの貴重な自然を守るためにも、キャップのチェックは欠かせません。
(出典:環境省『国立公園内でのマナー』)安価な100均アイテムを活用するからこそ、メンテナンスには人一倍気を配るのが、スマートな登山者のスタイルと言えるでしょう。

100均キャップは摩耗が進むと突然底が抜けて、中の石突が露出することがあります。山行前には必ず底の厚さをチェックし、薄くなっていたら早めに交換しましょう。
↓↓画像:リーズナブルだけどSGマーク付きですよ。
トレッキングポールのホルダーとキャップを100均で自作

続いては「ホルダー」についてです。岩場やハシゴを登る時、ポールが邪魔になってザックに固定したい場面ってありますよね。高級なザックには最初から機能がついていますが、100均パーツを使えばどんなザックでも使いやすくカスタマイズ可能です。
ここでは、筆者も愛用している自作ホルダーのアイデアを紹介します。
✅バンジーコードで自作する便利な脇差しホルダー
✅ストウオンザゴーを再現するDIYの材料と手順
✅傘ホルダーやクリップを転用する収納アイデア
✅まとめ:トレッキングポールのホルダーとキャップを100均で選ぶ
バンジーコードで自作する便利な脇差しホルダー
一部の高級ザック(オスプレーなど)に搭載されている、ザックを背負ったまま脇の下にポールを差し込める機能(ストウオンザゴー)。これを100均の材料だけで再現することができます。
使うのは、手芸コーナーやアウトドアコーナーにある「丸ゴム(バンジーコード)」と「コードロック」です。これらは、MYOG(Make Your Own Gear)と呼ばれる自作ギア愛好家の間でも定番のアイテムですね。
ショルダーハーネス(肩ベルト)の脇の下あたりにゴムのループを作り、そこにポールのグリップを通すだけ。下側はザック底面のループやサイドのコンプレッションベルトを活用します。
筆者も実際にこのシステムを自作して使っていますが、歩きながら「ここは両手を使いたい」という瞬間に、立ち止まらずにポールを仕舞えるのは想像以上に快適です。100円のゴム一本で、数万円のザックに匹敵する機能が手に入るのはDIYの醍醐味ですね。

ストウオンザゴーを再現するDIYの材料と手順
具体的な材料リストと手順をまとめました。すべて100均(セリア、ダイソー、キャンドゥ)で揃います。
必要な材料(すべて100均でOK)
- 丸ゴム(3〜4mm径): 20〜30cm程度。あまり細すぎるとポールの重さで揺れてしまいます。
- コードロック(バネ入り): ゴムのループを絞るために必須です。
- プラスチック製カラビナ: ショルダーハーネスのDカンに接続する際に便利。
- シリコンチューブ: ゴムの摩耗を防ぎ、ポールの出し入れをスムーズにします(水槽用などの流用がおすすめ)。
作り方の手順
- 丸ゴムにコードロックを通し、両端を結んでループ状にします。
- ショルダーハーネスの適切な位置(脇のすぐ下あたり)にカラビナや結束バンドで固定します。
- ゴムのループ部分にシリコンチューブを短く切って通します。これが「ガイド」になり、手元を見なくてもポールを差し込みやすくなります。
- ザックの下部にも同様に、ポール先端を固定するためのループを設置すれば完成です。
筆者も試してみましたが、数百円の投資でこれほど快適になるなら、もっと早くやっておけばよかったと思うレベルでした。自分の体格やポールの長さに合わせて、ループの大きさを自由に調整できるのが自作の強みですね。

傘ホルダーやクリップを転用する収納アイデア
DIYが苦手という方や、もっと手軽に済ませたい方には、100均のカー用品コーナーにある「傘ホルダー」や、雨具コーナーの「傘固定クリップ」の転用がおすすめです。これらはもともと棒状のものを固定するために設計されているので、トレッキングポールのシャフト径にもぴったり合うことが多いんです。
例えば、車用のヘッドレストに付ける「シート傘ホルダー」は、筒状の袋になっているため、ザックのサイドポケットに差し込んでおけば、長いポールを安定して収納するための「延長ポケット」として機能します。
また、パチンと挟むタイプのクリップをショルダーパッド付近に固定しておけば、休憩時にポールをちょっと立てかけておくための「ポールハンガー」として非常に役立ちます。こうした「本来の用途とは違う使い方」を見つけるのも、100均パトロールの楽しさですね。
↓↓画像:これも、リーズナブルだけどSGマーク付きですよ。(LAD WEATHER ラドウェザー 日本公式ショップ)
まとめ:トレッキングポールのホルダーとキャップを100均で選ぶ
最後にまとめとして、トレッキングポールのホルダーとキャップを100均で賢く活用するためのポイントを振り返りましょう。100均アイテムは、そのまま使うだけでなく、少しの工夫(DIY)を加えることでその価値が何倍にも膨らみます。
キャップについては、「サイズ確認」と「脱落防止の接着」を忘れずに行うこと。ホルダーについては、自分のザックの形状に合わせて「丸ゴムやコードロックで自分好みにカスタム」すること。
これらを意識するだけで、高価な専用装備を買わなくても、十分に安全で快適なトレッキングを楽しむことができます。
筆者が思うに、100均アイテムを上手に使いこなしている登山者は、単に「ケチ」なのではなく、自分の道具をどう最適化するかを常に考えている「工夫の達人」です。安価な消耗品を賢く利用しつつ、それを山に残さない(落とさない)ための技術と意識を持つこと。
それが、これからの登山者に求められる大切なリテラシーなのかなと思います。
※ご紹介した内容はあくまで一般的な代用・カスタマイズの例です。強度の保証はありませんので、実際の使用前には必ずご自身で安全性を確認してください。また、より正確な情報は各メーカーの公式サイトなどでご確認ください。
自分にぴったりの装備を100均で工夫して作るのも、登山の楽しみの一つですよね。この記事が、皆さんの山歩きをより楽しく、よりリーズナブルにするお手伝いになれば幸いです。それでは、安全で楽しい山歩きを!

(参照元:LEKI | 登山靴のキャラバン公式サイト)
(参照元:ブラックダイヤモンド)



