シェラカップはいらない?理由と選び方で後悔しない判断を初心者に解説

シェラカップはいらない?理由と選び方で後悔しない判断を登山ギア・アクセサリー

キャンプ用品として人気のシェラカップですが、「シェラカップはいらない」という声も聞かれます。そもそもシェラカップとはどのような物で、一体何のために使うのでしょうか。

この記事では、不要と言われる理由を掘り下げつつ、直火に使えるかといった使い方、一番使いやすいサイズ、気になるシェラカップの代用は可能かという点まで詳しく解説します。

また、定番であるシェラカップの素材の特徴や、気軽に試せるダイソーのシェラカップ、玄人好みのコッパーシェラカップなど、具体的なシェラカップのおすすめ製品にも触れながら、あなたが後悔しないための最適な選択をサポートします。

この記事でわかること

①シェラカップが不要と言われる具体的な理由
②素材やサイズごとの特徴と選び方のポイント
③クッカーや100均製品との比較と代用方法
④自分にシェラカップが必要かどうかの判断基準

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「シェラカップはいらない」と言われる理由とは

「シェラカップはいらない」と言われる理由とは

✅そもそもシェラカップとは?
✅シェラカップは何のために使う?
✅「不要」と言われる理由
✅素材はなに?
✅代用できるもの

そもそもシェラカップとは?

そもそもシェラカップとは、アメリカの自然保護団体「シェラクラブ」が会員証代わりに配布したカップが起源とされる、アウトドア用の金属製カップです。持ち手が付いたすり鉢状の形状が特徴で、単なる飲み物用のカップとしてだけでなく、食器や調理器具としても使える汎用性の高さから、多くのキャンパーに愛用されています。

そのシンプルな構造ゆえに、軽量で壊れにくく、重ねて収納(スタッキング)できるため、荷物をコンパクトにしたいキャンプや登山において非常に重宝されます。現在では様々なアウトドアブランドから、素材やサイズ、デザインの異なる多様なシェラカップが販売されており、コレクターズアイテムとしての側面も持ち合わせています。

ポイント: シェラカップのルーツが自然保護団体にあると知ると、単なる便利な道具ではなく、アウトドアの歴史を感じさせる特別なギアに見えてきますね。この背景も、多くの人々を惹きつける魅力の一つと言えるでしょう。

シェラカップは何のために使う?

シェラカップは何のために使う?
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

シェラカップの最大の魅力は、その驚くべき多用途性にあります。1つ持っているだけで、様々な役割をこなすことができるため、「キャンプの便利屋」とも呼ばれています。主な使い道は以下の通りです。

食器・コップとして

最も基本的な使い方が、食器やコップとしての利用です。ご飯をよそうお茶碗、スープを入れるお椀、コーヒーやお酒を飲むカップとして活躍します。持ち手があるため、熱い料理や飲み物を入れても持ちやすく、特に小さなお子様がいるファミリーキャンプでは安全に使える食器として重宝します。

調理器具として

直火に対応している素材のシェラカップであれば、簡易的な調理器具としても万能です。

  • 鍋・クッカーの代用: ソロキャンプでラーメンを作ったり、スープを温めたりするのに丁度良いサイズです。炊飯も可能で、目盛り付きのシェラカップなら計量から調理まで一つで完結します。
  • フライパンの代用: ソーセージや目玉焼きといった簡単な焼き物にも使えます。ただし、焦げ付きやすいものもあるため、油を多めにひくなどの工夫が必要です。
  • 蒸し器・燻製器の代用: シェラカップを2つ組み合わせたり、専用の網やザルを使ったりすることで、蒸し料理や簡単な燻製も楽しめます。

計量カップやお玉として

多くのシェラカップには内側に目盛りが付いており、調理の際の計量カップとして使用できます。また、鍋料理を取り分ける際のお玉としても代用可能です。このように、シェラカップは「あれがない、これがない」という状況を解決してくれる、まさに万能アイテムなのです。

「不要」と言われる理由

シェラカップが「不要」と言われる理由とは
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

これほど万能なシェラカップですが、一部のキャンパーからは「不要だ」という声が上がるのも事実です。その背景には、いくつかの明確な理由が存在します。

①他の専門的なギアで役割を代替できるという点です。

例えば、「調理はクッカー、飲み物はマグカップ」というように、それぞれの用途に特化した道具をすでに揃えている場合、シェラカップは中途半端な存在に感じられることがあります。特に、クッカーの蓋を取り皿として使うスタイルのソロキャンパーにとっては、シェラカップの出番がほとんどないかもしれません。

②収納性の問題です。

シェラカップはスタッキングできるのが魅力ですが、固定式の持ち手が意外とかさばり、パッキングの際に他のギアと干渉して邪魔に感じることがあります。折りたたみ式のハンドルを持つ製品もありますが、それでも形状が特殊なため、収納に工夫が求められます。

③製品によっては機能が限定される点が挙げられます。

安価な製品やデザイン重視の製品の中には、直火に対応していないものもあります。直火で使えないシェラカップは魅力が半減するため、「思ったより使えなかった」と感じて不要論に至るケースも少なくありません。

注意点

シェラカップが不要と感じる方の意見は、主に個々のキャンプスタイルや、すでに所有している他のギアとの役割の重複から来ています。購入を検討する際は、ご自身のキャンプスタイルを客観的に見つめ直すことが重要です。

素材はなに?

シェラカップの素材はなに?
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

シェラカップを選ぶ上で最も重要な要素の一つが素材です。素材によって価格、重量、熱伝導率、耐久性、そして見た目の印象が大きく変わります。それぞれの特徴を理解し、自分の使い方に合ったものを選びましょう。

素材特徴メリットデメリット
ステンレス最も一般的でバランスの取れた素材。・サビに強く頑丈
・比較的安価
・手入れが簡単
・チタンに比べると重い
・熱伝導率が高く持ち手が熱くなりやすい
チタン軽量性と強度を両立した高機能素材。・非常に軽量で丈夫
・金属臭が少ない
・サビない
・価格が高い
・熱伝導率が低く局所的に加熱されやすい(焦げ付きやすい)
銅(コッパー)美しい見た目と高い熱伝導率が魅力。・熱伝導率が非常に高い
・経年変化を楽しめる
・抗菌作用があるとされる
・価格が非常に高い
・変色しやすく手入れが必要
・衝撃に弱い
真鍮(ブラス)ゴールドの輝きが美しい素材。・独特の風合いと経年変化
・高級感がある
・比較的高価
・ステンレスより重い
・手入れが必要
アルミ軽量で熱伝導率が高い。・軽量
・熱伝導率が高く調理向き
・傷や凹みに弱い
・酸やアルカリに弱い

ポイント: 初めて購入するなら、汎用性とコストパフォーマンスに優れたステンレス製がおすすめです。登山などで1gでも軽くしたい場合はチタン製、キャンプサイトをおしゃれに演出したいなら銅や真鍮製を選ぶなど、目的を明確にすると失敗が少なくなります。

代用できるもの

「シェラカップは便利そうだけど、専用品を買うほどではない」と感じる場合、手持ちの道具で代用することも十分に可能です。

最も一般的な代用品は、クッカー(コッヘル)です。特にソロ用の小型クッカーは、調理から食器までシェラカップと同じように使えます。クッカーの蓋を取り皿にすれば、荷物をさらに減らすことができます。また、最近ではメスティンを食器代わりに使う人も増えています。

飲み物用途であれば、保温・保冷機能のあるマグカップやタンブラーの方が快適な場合が多いです。特に、直火に対応したステンレス製マグカップであれば、お湯を沸かすことも可能で、シェラカップの役割をほぼカバーできます。

食器として割り切るなら、家庭用の小鉢やお椀でも問題ありません。ただし、陶器やガラスは割れるリスクがあるため、キャンプで使うならプラスチック製や木製のものが安心です。これらの代用品で不便を感じなければ、無理にシェラカップを購入する必要はないと言えるでしょう。

シェラカップはいらないか判断するポイント

シェラカップはいらないか判断するポイント
画像引用元:ベルモント

✅直火で使えるか?
✅登山で一番使いやすいサイズは?
✅ダイソーのシェラカップはどうなの?
✅おすすめのシェラカップは?2選を紹介
✅ベルモント コッパーシェラカップとは?
✅自分にとってシェラカップはいらないか考えよう
✅まとめ:シェラカップはいらない

直火で使えるか?

シェラカップは直火に使えるか?
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

「シェラカップは直火で使える」というイメージが強いですが、全ての製品が対応しているわけではないため、購入前に必ず確認が必要です。直火での使用可否は、主に素材によって決まります。

一般的に、ステンレス製チタン製のシェラカップは直火に対応しています。これらの素材は耐熱性が高く、焚き火やバーナーの火にかけても問題なく使用できます。銅製や真鍮製のものも多くは直火可能ですが、変色しやすいため注意が必要です。

直火NGの素材に注意!

一方で、プラスチック製のシェラカップや、表面に特殊な塗装(ふっ素樹脂加工など)が施されている製品は、基本的に直火にかけることはできません。熱で溶けたり、有害な物質が発生したりする危険性があります。安価な製品や100円ショップの製品を購入する際は、特に注意書きをよく確認してください。

また、前述の通り、チタンは熱伝導率が低く、火が当たっている部分だけが極端に熱くなる「局所加熱」が起こりやすい特性があります。炊飯などで均一に火を通したい場合は、バーナーパッドを使用するなどの工夫をすると焦げ付きにくくなります。

登山で一番使いやすいサイズは?

登山でシェラカップの一番使いやすいサイズは?
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

シェラカップのサイズは多様ですが、登山やソロキャンプのように荷物の軽量化・コンパクト化が最優先されるシーンでは、最もバランスの取れた300ml前後のサイズが一番使いやすいとされています。

このサイズは、コーヒーやスープを飲むのに適量であり、食事の取り皿としても小さすぎず、大きすぎない絶妙な大きさです。また、インスタントラーメン(ミニサイズ)を作ったり、0.5合程度の炊飯をしたりと、最低限の調理をこなすことも可能です。複数の用途を一つでこなせるため、持っていくギアを減らすことに直結します。

450ml~600mlの大きめサイズになると、袋麺を割らずに調理できたり、丼ものにも対応できたりと調理面での利便性は向上しますが、その分重量とかさが増します。逆に100ml以下のミニサイズは、お猪口や計量カップ、調味料入れには便利ですが、食器としての汎用性は低くなります。

そのため、「一つだけ持っていく」という状況を想定するならば、300ml前後が最も賢明な選択と言えるでしょう。

ダイソーのシェラカップはどうなの?

近年、ダイソーなどの100円ショップでもシェラカップが販売されており、その価格の手頃さから注目を集めています。結論から言うと、「お試し用」や「食器としての限定的な使用」であれば十分に選択肢に入ります。

最大のメリットは、やはり圧倒的なコストパフォーマンスです。アウトドアブランドの製品が1,000円以上するのに対し、数百円で購入できるため、「シェラカップがどんなものか試してみたい」という初心者の方には最適です。

一方で、デメリットも存在します。多くの場合、ブランド品に比べてステンレスが薄く、耐久性や質感で見劣りする可能性があります。また、最も注意すべき点は、製品によって直火が非推奨、あるいは明確に禁止されている場合があることです。

調理器具としての活用を考えている場合は、この点を必ず確認する必要があります。目盛りが付いていない製品も多いため、計量カップとしての機能も期待できないかもしれません。

ダイソー製品の賢い使い方

直火を使わない前提で、食器や小物入れとして数を揃えたい場合や、お子様用として気軽に使えるカップが欲しい場合には、ダイソーのシェラカップは非常に有効です。まずは安価なもので試してみて、自分のスタイルに合うと確信してからブランド品にステップアップする、というのも賢い方法の一つです。

おすすめのシェラカップは?2選を紹介

数あるシェラカップの中から「どれを選べば良いか分からない」という方のために、品質、使いやすさ、人気度の観点から、まず間違いないと評価されている定番モデルを2つ紹介します。

1. スノーピーク(snow peak) ステンレスシェラカップ

「THE・定番」とも言える、多くのキャンパーが最初に手にするスノーピークのシェラカップです。シンプルながらも洗練されたデザインと、堅牢な18-8ステンレスによる高い耐久性が魅力。持ちやすさを追求したオリジナルのハンドル形状は、指に絶妙にフィットします。

内側には100mlと200mlの目盛りが刻印されており、計量カップとしても便利。品質の高さと信頼性から、長年にわたって愛用できる逸品です。チタン製モデルもあり、軽量性を重視する方にはそちらもおすすめです。

2. ユニフレーム (UNIFLAME) 燕三条シェラカップ300

金属加工の聖地として名高い新潟県「燕三条」で作られた、高品質なシェラカップです。ユニフレーム製品らしい、実用性を重視した秀逸なデザインが特徴。特に、内側の目盛りはml単位で細かく刻まれており、計量カップとしての精度が非常に高いと評判です。

頑丈なステンレス製で、ハードな使用にも耐えられます。スタッキング性能も高く、複数個をすっきりと収納可能。品質と機能性を高いレベルで両立させたい方に最適なモデルです。

ベルモント コッパーシェラカップとは?

ベルモントのコッパーシェラカップは、一般的なステンレスやチタン製のシェラカップとは一線を画す、銅(コッパー)を素材に使用した特別なシェラカップです。

最大の特徴は、銅ならではの美しい輝きと、使い込むほどに味わいが増す経年変化です。新品の時は鮮やかなピンクゴールド色ですが、使用と手入れを繰り返すうちに、深みのある飴色へと変化していきます。この「育てる楽しみ」が、多くの玄人キャンパーを魅了しています。

機能面では、銅は金属の中でもトップクラスの熱伝導率を誇ります。そのため、お湯が非常に早く沸き、調理の際も均一に熱が伝わりやすいというメリットがあります。ハンドルには強度と高級感を高める真鍮が使われており、細部にまでこだわりが感じられます。

注意点:手入れと価格

美しい状態を保つためには、使用後にしっかりと水分を拭き取り、定期的に磨くなどの手入れが必要です。また、素材自体が高価なため、ステンレス製に比べて価格はかなり高くなります。利便性だけでなく、所有する喜びや見た目の美しさを重視する方に向けた、上級者向けのアイテムと言えるでしょう。

まとめ:シェラカップはいらない

以下にポイントをまとめました。

• シェラカップは食器・調理器具・計量カップなど多用途に使える万能ギア
•「不要」と感じる主な理由は他のギアとの役割重複や収納性の問題
• 素材はステンレス・チタン・銅などがありそれぞれ特性が異なる
• ステンレスは万能でコストパフォーマンスが高い初心者向けの素材
• チタンは超軽量で登山など荷物を切り詰めたいシーンに最適
• 銅や真鍮は見た目が美しく経年変化を楽しめる上級者向けの素材
• シェラカップの代用としてクッカーや直火対応マグカップが挙げられる
• 全てのシェラカップが直火対応ではなく素材や塗装の確認が必須
• 登山で一つだけ持っていくなら300ml前後のサイズが最もバランスが良い
• ダイソーの製品は安価だが直火非対応の場合が多くお試し用と割り切るのが賢明
• 定番のおすすめはスノーピークやユニフレームの製品
• ベルモントのコッパーシェラカップは熱伝導率と育てる楽しみが魅力
• 自分のキャンプスタイルや所有ギアを考慮することが最も重要
• 荷物を減らしたいミニマムキャンパーにはシェラカップは強い味方となる
• オートキャンプなどで荷物量に余裕があるなら必要性は低くなる

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