ブラックダイヤモンドのグリセード徹底解説:性能と失敗しない選び方!

ブラックダイヤモンドのグリセード徹底解説:性能と失敗しない選び方!登山ギア・アクセサリー
スポンサーリンク

 こんにちは!「登山・トレッキング装備完全ガイド」のリュウセイです。

冬山のグローブ選びって、本当に悩みますよね。特に「ブラックダイヤモンドのグリセード」は、コスパ最強の冬用グローブとしてすごく人気ですが、いざ選ぶとなると色々な疑問が出てくるかなと思います。

「実際の保温性ってどうなの?」「グローブとミットでどれくらい違いがある?」「サイズ感はタイトめ?それとも大きめ?」、特にレディースのサイズ選びは難しいですよね。

他にも、人気のソロイストやヘストラとの比較、レジェンドについて、旧モデルのシンサレート仕様との違い、BD.dryの防水性能、それにゴートレザー(ヤギ革)の手入れや洗濯の方法まで、気になることが山積みだと思います。

この記事では、そんなブラックダイヤモンドのグリセードに関する様々な疑問を一つずつ整理して、皆さんが自分にピッタリの一双を見つけるお手伝いをしたいと思います。

①グリセードのグローブとミットの保温性・操作性の違い
②-20度対応は本当か?リアルな温度域と防水性能
③失敗しないサイズ感の選び方とレディースモデルの注意点
④競合モデル(ソロイスト、ヘストラ)との比較と正しい手入れ方法

ブラックダイヤモンドのグリセード:性能を徹底解剖

- 雪山の美しい風景の中で、ブラックダイヤモンドのグリセードグローブを着用し、アイスアックスを握る日本人女性クライマーの後ろ姿。
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

まずは、グリセードがなぜこれほどまでに多くの登山者やスキーヤーに支持されているのか、その核心となる「性能」を詳しく見ていきましょう。保温性から防水性、新旧モデルの違いまで、スペックを深掘りしますね。

✅グローブとミット、保温性の違い
✅温度域は-20度?実際の保温力
✅BD.dry搭載、防水性能レビュー
✅シンサレート搭載の旧モデルとは?

グローブとミット、保温性の違い

グローブとミット、保温性の違い
登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

グリセードを選ぶとき、最初に悩むのがこの「5本指のグローブ」にするか「ミトン形状のミット」にするかですよね 。

基本的な構造、例えば独自の防水透湿素材「BD.dry」や、手のひらの「ゴートレザー(ヤギ革)」、雪の侵入を防ぐ長いカフ(ガントレットスタイル)といった主要な機能はどちらも同じです 。

最大の違いは、やはり「保温性」と「操作性」のトレードオフにあります。

ミット(ミトン)の特徴

ミットは、親指以外の4本指が一緒になっているため、指同士が熱を共有しあう構造になっています。これ、単純なことですが保温性にはすごく効果的で、原理的にグローブ(5本指)よりも暖かくなります 。

その代わり、指先の細かな作業は苦手です。スキーブーツのバックルを締めたり、バインディングを調整したりするのは、ちょっと難しいかなと思います。

グローブ(5本指)の特徴

一方のグローブは、5本指が独立しているので、圧倒的に操作性(Dexterity)が高いのが特徴です。実際に「スキーブーツのバックルの操作ができた」とか「アイスツールやスキーポールを握る感覚が良い」といった声も多いですね 。

保温性はもちろん確保されていますが、ミットと比較すると、指が独立している分、寒さを感じやすい場面はあるかもしれません。

🔶リュウセイ的・選択ガイドライン

グローブ(5本指)がおすすめな人:スキーやスノーボードで、ストック操作やバインディングの着脱が多い人。または、アイスクライミングや登山でギア操作(カラビナやロープ)の頻度が高い人 。操作性を優先するならグローブですね。

ミット(ミトン)がおすすめな人:「とにかく冷え性で指先がツライ…」という人。操作性よりも保温性を絶対的に優先したい場合はミットが強い味方になります。スノーシューイングや、ハイクアップ(登り)がメインであまり細かな作業をしない場合にも良いと思います 。

ちなみに、重量もわずかですがミットの方が軽い傾向があるみたいです(グローブMサイズで約161g 、ミットで約152g )。

温度域は-20度?実際の保温力

ブラックダイヤモンドの公式スペックを見ると、グリセードの対応温度域は「-20℃ 〜 -1℃」と記載されていることが多いです 。-20℃対応って、かなり頼もしい響きですよね。

じゃあ、実際のフィールドではどうなのか?というのが一番気になるところだと思います。

色々なレビューを見てみると、このスペックはかなり信頼できそうです。

  • 「気温-3℃、風速5メートル」の山頂で、薄手のインナーグローブと併用して40分停滞しても、「手の冷えをほとんど感じることなく過ごせた」と高い満足度の報告があります 。
  • 「頂上の気温が-10度だった登山」で使ったところ、「暖かく買って良かった」と評価されています 。
  • 中には、「約-12℃(10°F)」のグリーンランドの氷河で一日中活動しても、「手が暖かかった(toasty)」という強者なレビューもありました 。

これらの実体験を見ると、日本の一般的な冬山(2000m級以下)やスキー場であれば、十分すぎるほどの保温力を持っていると言えそうですね 。

🔶注意点:-20℃の「限界」

ただし、ここで一つ注意したい点があります。それは、「厳冬期に3000メートル級の高所に行くのでない限り充分な機能」というレビュー にも見られるように、「限界」があるということです。

「-20℃対応」というスペックは、あくまで「活動中(体を動かしている時)」の目安と考えた方が安全です。

例えば、3000m級の稜線で長時間強風にさらされ続けたり、万が一ビバーク(緊急野営)するような「停滞」状態になったりした場合は、グリセードだけでは保温性が不足する可能性が高い、ということは覚えておいた方が良いかなと思います。

BD.dry搭載、防水性能レビュー

冬山では、手が濡れることは命取りになりかねません。その点で、グリセードは「BD.dry」というブラックダイヤモンド独自の防水透湿インサートを採用しているのが大きな強みです 。

これは「100%防水」と謳われており、縫い目もしっかりシームテープ加工されています 。みぞれや湿った雪(ベチャ雪)といった最悪のコンディションでも、水の侵入をしっかり防いでくれる設計ですね。

シェルの表面にも「Empel DWR」という強力な耐久性撥水加工が施されています 。

ここでも、すごく参考になるレビューがありました。

🔶ウェットアウトしても手は濡れない?

あるレビューによると、ものすごく湿った雪(slushy snow)の中で雪崩のピット(穴)を掘るようなハードな作業をした際、さすがにシェル(表地)が水分を含んで保水状態(=ウェットアウト)になってしまったそうです。

「あー、これは中まで濡れたかな…」と思いますよね。でも、その報告によると、「BD.dryインサートが機能して、手はドライなままだった」とのこと 。

これはスゴイですね。アウターシェルが濡れても、最後の砦である防水インサートがしっかり仕事をしてくれるという、信頼性の高さがよく分かります。

シンサレート搭載の旧モデルとは?

グリセードについて調べていると、「シンサレート(Thinsulate)」や「パーテックス(Pertex Shield)」という単語を見かけることがあると思います 。

これは、主に旧モデル(またはクラシックモデル)の仕様を指していることが多いですね。

実はグリセード、モデルイヤーによって使われている素材が少し違うんです。

項目クラシックモデル(旧モデル)現行リサイクルモデル
防水インサートBD.dryBD.dry
シェル素材Pertex Shield® (パーテックス)100% リサイクルポリエステル
保温材(中綿)100g Thinsulate® (シンサレート)リサイクルポリエステル系充填材
掌(縫製)Kevlar® (ケブラー) ステッチ補強パッチ

クラシックモデルは、保温材に薄くても暖かい「シンサレート」、シェルに伸縮性と耐摩耗性に優れた「パーテックスシールド」、さらに掌の縫製に高強度な「ケブラー」を使うなど、有名ブランドの素材を贅沢に使っているのが特徴でした 。

対して現行モデルは、サステナビリティ(持続可能性)を重視し、シェルや保温材、ライニングにリサイクル素材を積極的に採用しています 。また、撥水加工も環境負荷の少ないPFAS-Free DWRに移行しているようです 。

「じゃあ、現行モデルは性能が落ちたの?」と心配になるかもしれませんが、そこはブラックダイヤモンド。公式の対応温度域(-20℃)は維持されています 。環境に配慮しつつ、コストパフォーマンスと性能を維持するためのアップデート、という感じかなと思います。

もし「グリセード シンサレート」と探している方がいたら、それは旧モデルの仕様を指している可能性が高いですね。

ブラックダイヤモンドのグリセード:購入ガイド

登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

グリセードの性能が分かったところで、次は「じゃあ、どれを買えばいいの?」という購入編です。グローブ選びで最も難しいサイズ感から、ライバルモデルとの比較、そして買った後のメンテナンス方法まで、しっかりガイドしていきますね。

✅失敗しないサイズ感の選び方
✅レディースのサイズ感とフィット
✅ソロイストやヘストラとの徹底比較
✅レジェンドについて
✅グリセードの手入れと洗濯方法
✅総括:ブラックダイヤモンドのグリセード

失敗しないサイズ感の選び方

グローブ選びで一番の難関が、この「サイズ感」ですよね。ネットで調べても、「ジャストフィットだった」 という声もあれば、ブラックダイヤモンドの別モデル(Guideグローブなど)では「指がキツすぎる!」「1〜2サイズアップした方がいい」 なんていう正反対のレビューが出てきたり…。

なぜこんなに意見が分かれるのかというと、製品の個体差というより、「グローブに何を求めるか」という考え方の違いが大きいかなと思います。

2つの「フィット哲学」

A. 操作性・ジャストフィット重視派:

クライミングなどをする人に多くて、ギアを掴む感覚を大事にします 。革が馴染んで伸びることを前提に、あえて遊びのないタイトなサイズを選ぶんですね。この場合は「ジャストサイズ」を選ぶことになります。

B. 保温性・レイヤリング重視派:

私(リュウセイ)もこちらですが、薄手のインナーグローブを中に着けたり 、指先が圧迫されて血流が悪くなるのを防いだりするために、あえて余裕を持たせたい派です。この場合は「ワンサイズアップ」が選択肢になります。

まずは、自分がどちらのタイプかを決めるのが大事ですね。

公式の測定方法と選び方

サイズ選びの基準として、ブラックダイヤモンドは公式の測定方法を推奨しています 。

  1. 手の周囲長 (Palm Girth): 利き手の、指の付け根(一番幅が広いところ)の周囲を測ります。
  2. 手の長さ (Palm Length): 手首のしわから中指の先端までの長さを測ります。

そして、ここが重要なのですが、この2つの測定値のうち、「大きい方」を基準にサイズチャートと照らし合わせます 。

🔶リュウセイ的・サイズ選びの結論

まずは上記の方法で計測し、チャート上の「公式推奨サイズ」を特定します。
次に、自分の「哲学」を決めます。

ケースA(操作性・ジャストフィット重視):リゾートスキーがメインで、革の馴染みを待てる。→ 「公式推奨サイズ」を選択。
ケースB(保温性・レイヤリング重視):インナーグローブを絶対使いたい 。指先の圧迫を絶対に避けたい。→ 「公式推奨サイズよりワンサイズ上」を選択。

グリセードは基本的にユニセックスモデル ですが、女性の方は次の「レディース」の項目もぜひチェックしてくださいね。

レディースのサイズ感とフィット

女性の方がグリセードを選ぶ場合、サイズ感で特に注意が必要です。

というのも、グリセードは基本的に「ユニセックス(Unisex)」モデルとして展開されていることが多いからです 。ユニセックスサイズは、当然ながら男性の手のサイズを基準に作られています。

ブラックダイヤモンドのサイズチャートをよく見ると、「ユニセックス/メンズ」と「ウィメンズ」では、同じSサイズやMサイズでも実際の寸法(cm)が違います 。

🔶サイズ表記の比較(目安)

ウィメンズ Mサイズ: 18.4 – 19.7 cm
ユニセックス Sサイズ: 18.4 – 19.7 cm

このように、ウィメンズのMサイズが、ユニセックスのSサイズに相当します。ウィメンズのSサイズ(17.1 – 18.4 cm )は、ユニセックスのXSサイズ(17.1 – 18.4 cm )に近くなりますね。

もし女性の方で、店頭にあるのがユニセックスモデルだった場合は、普段選んでいるサイズの一つ下(例えば、普段ウィメンズMならユニセックスS)を試着の基準にしてみると良いかなと思います。

もちろん、これはあくまで目安です。必ずご自身の「手の周囲長」と「手の長さ」を測った上で 、インナーグローブを使うかどうかも考慮して、慎重に選んでくださいね。

ソロイストやヘストラとの徹底比較

グリセードの購入を考えるとき、必ずと言っていいほど比較対象に挙がるのが、同じブラックダイヤモンドの「ソロイスト(Soloist)」 や、絶大な人気を誇る「ヘストラ(Hestra)のアーミーレザーヘリ」 かなと思います。

この比較で一番重要なポイントは、「ライナー(内側の保温材)の構造」の違いです。

  • グリセード:ライナーがシェルと一体化した「固定式(Fixed liner)」です 。メリットは、中でライナーがズレず、かさばりが少ないため操作性が良いこと 。デメリットは、一度濡れると非常に乾きにくいことです(レビューでは寝袋で一晩かけて乾かした、という話も…)。
  • ソロイスト / ヘストラ:どちらもライナーを簡単に取り外せる「着脱式(Removable liner)」を採用しています 。

この「固定式」と「着脱式」の違いが、使い勝手に大きく影響します。

対 ブラックダイヤモンド・ソロイスト(BD Soloist)

ソロイスト は、グリセードよりもテクニカルなアルパインクライミング向けに設計されたモデルです 。着脱式ライナーなので、濡れたらライナーだけ交換したり、ライナーだけ乾かしたりできます 。

価格はソロイストの方がかなり高価ですね 。

グリセードを選ぶ人:日帰り登山やリゾートスキーがメイン。グローブを乾かす環境が確保できる。シンプルな操作性とコストパフォーマンスを最優先する。

ソロイストを選ぶ人:泊まりがけの登山やバックカントリーがメイン。濡れたグローブを素早く乾かす必要がある(=ライナー交換)。汎用性と速乾性を重視する。

対 ヘストラ・アーミーレザーヘリ(Hestra Army Leather Heli)

ヘストラ も着脱式ライナーを採用しており、選択基準はソロイストと近いです。ヘストラは特にその高い耐久性と革の質感で、昔からファンが非常に多いブランドですね 。

グリセードを選ぶ人:ここでもコスパとシンプルな操作性を重視するならグリセードです。

ヘストラを選ぶ人:ライナー交換の利便性(=システム)と、長く使える耐久性を重視するならヘストラが選択肢に入ってくると思います。

レジェンドについて

グリセードを調べていると、同じブラックダイヤモンドの「レジェンド(Legend)」というグローブも気になってくるかもしれませんね。

「レジェンド」は、グリセードとはまた異なる位置づけのモデルかなと思います。

一番の違いは、採用されている高機能素材です。

グリセード:防水透湿素材は自社開発の「BD.dry」、保温材は「シンサレート」 やリサイクルポリエステル です。コストパフォーマンスと性能のバランスを重視した「アセントシリーズ」に属します 。

レジェンド(一般的な仕様):防水透湿素材に「GORE-TEX」を、保温材に高性能な「PrimaLoft®(プリマロフト)」を採用しているモデルが多いようです。こちらは、より高価格帯の「プロシリーズ」などに位置付けられ、さらに過酷な環境に対応するハイスペックモデル、という印象ですね。

どちらも素晴らしいグローブですが、グリセードが「冬山のスタンダード・グローブ」だとしたら、レジェンドは「より高性能な素材を求める人のためのアップグレード・モデル」と言えるかもしれません。

グリセードの手入れと洗濯方法

グリセードを買った後、意外と困るのが「お手入れ」や「洗濯」の方法です。ブラックダイヤモンドの公式サイトにも、実は明確な洗濯方法ってあまり書かれていないんですよね 。

グリセードは、「ゴートレザー(ヤギ革)」、「BD.dry防水インサート」、そして「固定式ライナー」という、手入れが難しい素材の複合体です。

そこで、ヘストラ やニクワックス といった、レザーグローブケアの専門的な知見を参考に、グリセードに最適と思われるケア方法をまとめてみました。

🔶これだけは厳禁!基本原則

洗濯機・乾燥機は絶対NG:革がカチカチに硬化したり、防水インサートが熱でダメになったりします 。
ストーブやヒーターでの急速乾燥もNG:革が縮んだり硬くなったりします。必ず「室温で自然乾燥」させてください 。
濡れたまま放置しない:使った後はしっかり乾かしましょう。カビや防水機能が低下する原因になります 。

推奨されるクリーニング手順

1. 表面(シェルとレザー)の汚れ落とし

まず乾いた布で泥などを落とします。汚れがひどい場合は、湿らせた柔らかい布に「中性洗剤」をほんの少しだけつけて、表面を優しく拭き取ります 。グローブ全体を水にドボンと浸す(soak)のは避けた方が良いです 。

2. 内側(固定ライナー)のクリーニング

グリセードはライナーが固定式で裏返しにできません。そのため、内部の汗や汚れが気になるときは、「濡らして固く絞ったタオルで内側を拭き取る」 という方法が、現実的で一番安全かなと思います。

乾燥方法:最も重要なステップ

クリーニング後は、室温(room temperature)でじっくり自然乾燥させます 。

グリセードには指先にカラビナループ(輪っか)が付いていますよね 。ヘストラが推奨している方法 なんですが、このループを使って、カフ(手首)側を上、指先側を下にして吊るすと、内部の水分が重力で下に落ちて効率的に乾かせます。

固定ライナーは本当に乾きにくい ので、焦らず気長に待ちましょう。

保革と防水処理(メンテナンス)

グローブが完全に乾いたら、そのままだと革の油分が抜けてしまいます。必ず「保革(油分補給)」をしてあげてください 。

「Nikwax(ニクワックス)のレザー用防水ワックス」 や、「ヘストラのレザーバーム」 など、グローブ専用の保革ワックスを使います。

これをゴートレザーの部分にしっかり塗り込みます 。特に縫い目(seams)は念入りに 。こうすることで革が柔らかさを保つだけでなく、革自体の撥水性も回復します。シェルの「ウェットアウト」(BD.dryの項目で触れましたね)を防ぐことにも繋がるので、この一手間がすごく大事です。

※お手入れは重要なプロセスですが、素材の特性上、予期せぬ変化が起こる可能性もゼロではありません。作業の際は、まず目立たない場所で試すなど、自己責任の上で慎重に行ってください。

総括:ブラックダイヤモンドのグリセード

さて、ここまでブラックダイヤモンドのグリセードについて、性能から選び方、メンテナンスまで詳しく見てきました。

グリセードは、「厳冬期の3000m級」 のような極端な環境や、ハードなアイスクライミング には、正直なところ最適とは言えないかもしれません。指先の耐久性 や、固定ライナーゆえの乾燥の遅さ といった弱点も確かにあります。

でも、それらを理解した上で、このグローブが持つ「価値」は圧倒的だと思います。

信頼できる防水性 と、-10℃クラスでも通用する保温力 、そして優れた操作性 。これだけの性能を持ちながら、価格は上位モデル(ソロイストやヘストラ)と比べると、かなり手が届きやすい設定です 。

🔶ブラックダイヤモンド グリセードは、こんな人に最適!

→ 冬山用グローブの「最初の一双」を探している人 。
→ リゾートスキー、スノーボード、積雪期の低山〜中級山岳がメインフィールドの人 。
→ コストパフォーマンスを何よりも最重要視する人。
→ 活動が主に日帰り、または山小屋泊で、グローブを夜にしっかり乾かせる環境がある人。

まさに「冬山グローブのスタンダード」と呼ぶにふさわしい、素晴らしいバランスのグローブだなと、私(リュウセイ)は思います。

この記事が、皆さんの冬のアクティビティを支える、最高の一双を見つける手助けになれば嬉しいです!

タイトルとURLをコピーしました