バックパック一つで旅に出るワンバッグ・トラベルに興味がある方なら、一度は耳にしたことがあるのがオスプレーのファーポイント40かなと思います。ただ、ネットで情報を探してみると、古いモデルの評価が混ざっていたり、ピーチやジェットスターといったLCCの機内持ち込み制限を本当にクリアできるのか不安になったりすることもありますよね。
筆者も、実際にどれくらいの荷物が入るのか、最新のモデルで何が変わったのかを知りたくて、色々と調べてみました。
この記事では、オスプレーのファーポイント40のレビューとして、実際の使い勝手や機内持ち込みの注意点などを、同じように道具選びで迷っている方に向けて誠実にお伝えします。旅の相棒選びの参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
①現行モデルと旧モデルの構造的な違い
②登山ブランドならではの背負い心地を生むフレーム
③LCC各社の機内持ち込みサイズ規定への適合レベル
④長く愛用するための国内代理店の保証内容
オスプレーのファーポイント40をレビュー：最新のアップデート
まずは、長年トラベルバックパックの「金字塔」として君臨し続けているファーポイント40の進化の系譜を紐解いていきましょう。特に2025年に向けた最新のアップデートは、これから購入を検討している方にとって非常に重要なポイントが詰まっています。
✅2025年新型と旧型の決定的な違いを解説
✅登山技術を活かした背負い心地と背面長調整
✅背面に移動したPC収納の利便性と荷重分散
✅40Lの容量を最大化するパッキングのコツ
現行新型モデルと旧型の決定的な違いを解説
ファーポイント40を選ぶ際に、まず混乱するのが「どの世代のモデルを買えばいいのか」という点ですよね。現在、市場には2022年のフルモデルチェンジ版と、2024年後半から登場し始めた2025年最新モデルが混在しています。筆者がリサーチしたところ、最も大きな変更点はメインファブリックの素材にあります。
2022年モデルでは、マットで都会的な質感の「450D リサイクルツイストドビーポリエステル」が採用されていました。これはこれで非常に耐久性が高く、落ち着いた見た目が好評でしたが、最新の2025年モデルでは「210D リサイクルナイロン」へと素材が回帰しています。
この変更の最大のメリットは、強度はしっかり確保しつつ、約100gほどの軽量化に成功している点です。わずか100gと思うかもしれませんが、厳しい重量制限があるLCCを利用する際には、この差が運命を分けることもあるんですよね。
また、内装のライニングカラーも変更されており、以前の視認性が高い明るい色から、グレーやタンといったシックな色味に落ち着いています。
さらにPCスリーブのジッパー配置も微調整されており、よりスムーズな出し入れが可能になっています。これから新品で購入するなら、この「ナイロン版」の軽さを選ぶのが賢い選択かなと思います。
世代の見分け方のコツ
タグやスペック表に「450Dポリエステル」とあれば2022年版、「210Dナイロン」とあれば最新の2025年版です。見た目の質感も、ポリエステル版は少しザラッとしたマットな感じ、ナイロン版は少しツヤがあり滑らかな触り心地になっています。
登山技術を活かした背負い心地と背面長調整
オスプレーが他の多くの旅行用バッグブランドと一線を画している理由は、間違いなくその「サスペンションシステム」にあります。
登山家たちから絶大な信頼を得ているブランドだからこそ、重い荷物をいかに楽に運ぶかという点に関しては一切の妥協がありません。その核となるのが、内部に仕込まれた「4mm ライトワイヤー・ペリフェラルフレーム」です。
この金属フレームがバックパック全体の剛性を保ち、荷物の重さを肩だけで支えるのではなく、しっかりと骨盤（ヒップベルト）へと逃がしてくれます。一般的なトラベルパックは、ただの「箱にストラップがついたもの」が多いのですが、ファーポイント40はまさに「背負うための精密機械」といった印象です。
さらに素晴らしいのが、背面長（トルソー）を無段階で調整できる機能です。ショルダーハーネスの付け根を上下にスライドさせることで、身長や座高に合わせてヒップベルトを最適な位置にセットできます。
筆者の経験上、どんなに高性能なバッグでも、自分の体にフィットしていなければ重さは苦痛に変わります。ファーポイント40なら、小柄な方から大柄な方まで、まるでオーダーメイドのようなフィット感を得られるはずですよ。
背中の通気性を確保する「エアスケープ・バックパネル」も、蒸し暑いアジアの移動などでは非常に頼もしい味方になってくれます。
さらにフィット感を高めるためのポイント
ヒップベルトを締める際は、まず骨盤を包み込むように位置を合わせ、その後にショルダーストラップを軽く引くのがコツです。これで荷重の約70%以上を腰で支えられるようになり、肩の痛みが劇的に軽減されます。
背面に移動したPC収納の利便性と荷重分散
2022年以降のモデルにおいて、最もユーザーから喝采を浴びた改良点が「ラップトップPC収納の位置」の変更です。
実は、旧モデル（2022年以前のもの）はPCスリーブがバッグの最も外側に配置されていました。これがかなりの曲者で、重いPCを入れるとテコの原理でバッグが後ろに引っ張られ、実際の重量以上に重く感じてしまう原因になっていたんです。
現行のファーポイント40では、このPCスリーブが背中側のパネル直裏へと移動されました。物理的に見ても、重いものはできるだけ重心（背中）に近い場所に置くのが鉄則です。
この変更により、16インチクラスの大きなノートPCを持ち運んでも、バッグが安定し、歩行時の揺れが最小限に抑えられています。また、PCが背中に近いことで、外部からの衝撃や盗難のリスクも物理的に低減されていますね。
さらに、PC収納部はメインコンパートメントとは独立したジッパーでアクセスできるため、空港の保安検査場でも慌てることなくPCをサッと取り出せます。「重さを感じさせない設計」と「スムーズな動線」が両立されている点は、ビジネスと旅を両立させたいデジタルノマドの方にとっても、これ以上ないメリットかなと思います。
40Lの容量を最大化するパッキングのコツ
ファーポイント40のメインコンパートメントは、スーツケースのように180度全開するパネルローディング方式です。40リットルという容量は、ミニマリストなら数週間の海外旅行も余裕でこなせるサイズですが、適当に詰め込んでしまうとデッドスペースができやすいのも事実です。
ここで重要になるのが、「パッキングキューブ」の活用です。バッグの内部に細かい仕切りがないため、衣類などは種類ごとに整理袋にまとめ、パズルのように組み合わせて収納するのがベストです。
また、ファーポイント独自の特徴である「ストレートジャケット・コンプレッション」も見逃せません。これは前面にある2枚のパッド入りウィングでバッグをギュッと締め上げるシステムですが、これが非常に強力なんです。
荷物がパンパンな時でも、このウィングで圧迫することで、全体のボリュームをグッと抑えることができます。
また、筆者がよくやる裏技的な使い方が、別売りの「デイパック」をフロント部分にカンガルースタイルで装着する方法です。貴重品を入れたサブバッグを体の前に、メインのファーポイントを背中に配置することで、前後の重量バランスが整い、さらに安定した歩行が可能になりますよ。
※↑↑イメージはこんな感じですね。これ、登山仲間は結構やってます。(笑)
パッキング効率を上げる3つの手順
- 重量のあるPCや電子機器をまず背中側のスリーブに入れる
- パッキングキューブを使い、隙間を埋めるように衣類を配置する
- 最後に外側のウィングを力いっぱい締めて全体をコンパクトにする
※↑↑このファービュー40は、ファーポイント40のレディースモデルです。
オスプレーのファーポイント40をレビュー：機内持ち込みの適合性
ここからは、多くの旅人が最も気にしている「LCC（格安航空会社）の機内持ち込み」について深く掘り下げていきます。いくら素晴らしいバッグでも、追加料金で数千円取られてしまっては魅力が半減してしまいますからね。
✅ピーチやジェットスター機内持ち込み適合性
✅コトパクシやエアーの人気競合バッグと比較
✅修理も安心なロストアローの全能保証と詳細
✅まとめ：オスプレーのファーポイント40をレビュー
ピーチやジェットスター機内持ち込み適合性
結論から申し上げますと、オスプレーのファーポイント40は、フルサービスキャリア（ANAやJALなど）では全く問題ありませんが、LCCにおいては「サイズはギリギリOK、重量はかなり注意」という評価になります。各社の規定とファーポイント40のスペックを比較した表を作成しました。
| 航空会社 | 重量制限 | サイズ規定（縦×横×奥） | ファーポイント40の評価 |
|---|---|---|---|
| Peach | 7.0kg | 50 or 55×40×25cm | △（高さと重量がネック） |
| Jetstar | 7.0kg | 56×36×23cm | ○（サイズはクリア） |
| Zipair | 7.0kg | 55×40×25cm | ◎（ジャストサイズ） |
| ANA/JAL | 10.0kg | 55×40×25cm | ◎（余裕を持って適合） |
特に注意が必要なのがPeachです。多くの路線で使われている機材では、高さ制限が50cmとされることがあり、フレームが入っていて縦に縮められないファーポイント40（高さ55cm）は、厳格な係員に当たるとゲージに入らないと判断されるリスクがゼロではありません。
また、バッグ本体が約1.58kgあるため、中身を5.4kg程度に抑えなければならない「7kgの壁」も高いハードルです。LCCを頻繁に利用する方は、事前に重量追加オプションを購入しておくか、当日は重い上着を着用して手荷物の重量を減らすなどの対策が必須かなと思います。
※詳細な最新の規定については、必ず各航空会社の公式サイトを確認してくださいね。
コトパクシやエアーの人気競合バッグと比較
「トラベルバックパック」というカテゴリーでは、ファーポイント40以外にも魅力的な選択肢がいくつかあります。特に「Cotopaxi Allpa 35L」や「Aer Travel Pack 3」と比較して悩んでいる方も多いでしょう。筆者の視点から、それぞれの違いを分かりやすく整理してみました。
まず、Cotopaxi Allpa 35Lはデザイン性が非常に高く、内部がメッシュで細かく仕切られているため、パッキングキューブなしでも整理がしやすいのが特徴です。しかし、本格的なフレームがないため、10kg近い荷物を背負って長時間歩くとなると、肩への食い込みが気になります。
次に、Aer Travel Pack 3は、バリスティックナイロンを使用した非常に都会的でカッコいいデザインですが、本体重量が1.8kgを超えており、LCC対策としてはやや不利です。
対するファーポイント40は、デザインこそアウトドア寄りですが、背負い心地という点ではこの二つを圧倒しています。「空港から宿まで30分以上歩く」「公共交通機関を駆使して移動する」というアクティブな旅人にとっては、身体への負担が最も少ないファーポイント40が間違いなくベストバイだと言えるでしょう。
修理も安心なロストアローの品質保証と詳細
道具を愛する筆者が、オスプレー製品を推す最大の理由の一つが、日本代理店である株式会社ロストアローによる「品質保証」の存在です。これは、製造上の欠陥だけでなく、不注意による破損でも可能な限り修理を受け付けてくれるという、アウトドア業界でも類を見ない手厚い保証制度です。
旅行中にどこかに引っ掛けて生地を破いてしまったり、バックルをドアに挟んで割ってしまったりしても、正規輸入品であれば専門のスタッフが丁寧に対応してくれます。特にファーポイントのような多機能バッグは、ジッパーやプラスチックパーツが多いため、こうした保証体制があるのは非常に心強いですよね。
「一度買ったら10年は使い倒したい」という方にとって、この安心感はプライスレスかなと思います。
購入時の注意点：並行輸入品に注意
Amazonや楽天などで、公式価格より大幅に安い「並行輸入品」が見受けられますが、これらはロストアローの全能保証の対象外となることが多いです。修理費用が高額になったり、そもそも断られたりすることもあるため、長く使いたいなら正規販売店での購入を強くおすすめします。
まとめ：オスプレーのファーポイント40をレビュー
さて、ここまでオスプレーのファーポイント40のレビューを詳しくお届けしてきましたが、いかがでしたか。このバックパックは、単なる「荷物を運ぶ箱」の域を超えて、旅の自由度を最大化してくれる素晴らしい「相棒」だと確信しています。
2025年モデルの軽量化、背負い心地を極めたフレームシステム、そして万全の国内保証。これだけの要素が揃っていれば、世界中のバックパッカーから愛され続けているのも納得ですよね。
もちろん、LCCの7kg制限という厳しい現実もありますが、それをクリアするためにパッキングを工夫すること自体も、ワンバッグ・トラベルの醍醐味と言えるかもしれません。正確な最新スペックや店頭での在庫状況などは、ぜひお近くの専門店や公式サイトをチェックしてみてください。
この記事が、あなたの旅の質を劇的に向上させる最高のギア選びの手助けになれば、筆者としてこれほど嬉しいことはありません。
それでは皆さん <<素敵な旅を！>>
※この記事に記載されている情報は一般的な目安であり、航空会社の規定や製品仕様は変更されることがあります。最終的な判断や購入に際しては、専門家への相談や公式情報の確認を必ず行ってくださいね。
