山を走るトレイルランニングにおいて、ウェア選びはパフォーマンスを左右する大きな要素ですよね。特に雨や風をしのぐシェルジャケットは、どれを選べばいいか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
アークテリクスのノーバンジャケットのレビューを調べているあなたは、その圧倒的な軽さや新しい素材の評価、そして自分に合うサイズ感などが気になっているはずです。
筆者も山での装備を軽量化したいと常に考えている一人ですが、2025年モデルとして新しくなったノーバンジャケットは、これまでの常識を覆すような進化を遂げています。最新の防水性能や、実際に着用した際の重さ、メンズモデルのフィット感など、購入前に知っておきたいポイントを分かりやすくまとめてみました。
この記事を読むことで、あなたのトレランライフを支える最高の一着が見つかるヒントになれば嬉しいです
この記事でわかること。
①最新モデルの新素材ePEメンブレンの特徴
②トレランに特化したサイズ感とレイヤリング
③他モデルと比較した際のメリットとデメリット
④PFASフリー素材に合わせたメンテナンス方法
ノーバンジャケットのレビュー:最新版の技術革新とは

2025年モデルのノーバンジャケットは、単なるマイナーチェンジではありません。環境への配慮と極限のパフォーマンスを両立させるために、素材そのものが根底から見直されています。ここでは、筆者が特に注目した最新の技術的な進化について詳しくお伝えしますね。
✅ePE素材がもたらす防水透湿性と環境への配慮
✅ノーバンジャケットのレビューで選ぶ最適なサイズ
✅C-KNIT裏地による抜群の着心地と軽量性の秘密
✅過酷なトレイルランで真価を発揮する独自の設計
ePE素材がもたらす防水透湿性と環境への配慮
今回のモデルチェンジで最大のトピックと言えるのが、ゴア社が開発した新しいゴアテックス「ePE(延伸ポリエチレン)メンブレン」の採用です。これまでの防水シェルに使われていたフッ素系素材(ePTFE)を使用しない「PFASフリー」へと完全に移行しました。
これはアウトドア業界全体が目指している環境負荷低減への大きな一歩なのですが、ランナーにとっても大きなメリットがあるんです。この新素材は、従来のメンブレンよりも物理的に薄く、しなやかに作られています。
そのため、着用した瞬間に感じる「軽さ」と「動きやすさ」が一段と向上しているんですね。「防水シェルはゴワゴワして動きにくい」というこれまでの常識を、このePE素材が見事に打ち破ってくれたかなと思います。
また、透湿性についても非常に優秀です。トレイルランニングは、登山に比べて発汗量が圧倒的に多いアクティビティですよね。ePEメンブレンは、内部の湿気を素早く外へ逃がす能力に長けており、心拍数が上がる登り坂でも「蒸れによる不快感」を最小限に抑えてくれます。
ただし、一点だけ注意したいのが表面の「撥水性」です。新しい非フッ素系の撥水加工(DWR)は、従来のフッ素系に比べると、どうしても皮脂や汚れ、泥の影響を受けやすいという特性があります。
表面の生地が水分を吸ってしまう「ウェットアウト」が起きると、一時的に透湿性が下がってしまうこともあるので、こまめな手入れがより重要になってきたと言えますね。環境への配慮という一次情報を確認すると、製造工程でのカーボンフットプリント削減にも大きく寄与していることがわかります。

(出典:GORE-TEXブランド公式サイト『新開発のePEメンブレンを導入』)
ePEメンブレンがランナーに選ばれる理由
薄膜化されたことで、ジャケット全体のボリュームが抑えられ、パッキングした際もよりコンパクトに収まるようになりました。
15デニールの表生地との組み合わせは、ミニマリストなランナーにとってこれ以上ない選択肢かもしれません。激しい運動を伴うシーンでは、この「しなやかさ」が精神的なストレスを軽減してくれるはずですよ。
ePEメンブレンの注目ポイント
- 従来の素材より薄くて軽く、しなやかな着心地を実現している
- 環境に優しいPFASフリー素材でありながら、高い防水・防風性を持つ
- 最新の技術により、3レイヤー構造でも驚くほどの透湿性を発揮する
ノーバンジャケットのレビューで選ぶ最適なサイズ
アークテリクスのウェアの中でも、ノーバンは最も体にフィットする「トリムフィット」を採用しています。これは、走っている最中に余計な生地が風に煽られてバタつくのを防ぎ、同時に透湿効率を最大化させるための計算された設計です。
筆者が最新モデルを試着して感じたのは、従来のモデルよりもほんのわずかですが、胴回りにゆとりを持たせた「ボックスシルエット」に近いカットに変更されたかな?という点です。これにより、以前のモデルで感じられた「タイトすぎてインナーを選べない」という悩みが少し解消されているように思います。
具体的なサイズ選びですが、ベースレイヤー1枚の上に直接羽織るスタイルがメインであれば、普段アークテリクスで選んでいるサイズ(日本サイズより1つ下)でジャストフィットするはずです。
しかし、秋口や初冬の寒い時期に、薄手のフリースやインサレーション(例えばセリウムSLのようなダウンなど)を中に重ねるレイヤリングを想定しているなら、あえてワンサイズ上げるのも賢い選択です。
特にトレイルランニングでは、腕を大きく振る動作が続くため、肩や脇の下に少し余裕がある方が、長時間の走行でも疲れにくいですからね。アークテリクス自慢の「アーティキュレイテッド・コンストラクション(立体裁断)」のおかげで、サイズを上げても不自然なシワができにくいのが嬉しいポイントです。
購入前に、自分の主な使用シーン(季節や重ね着の有無)をイメージしておくと失敗が少なくなりますよ。

| ユーザー体型(目安) | 推奨サイズ | 着用感の補足 |
|---|---|---|
| 170cm前後・標準体型 | Sサイズ | Tシャツ1枚でジャスト。まさにランニング仕様。 |
| 175cm前後・標準体型 | Mサイズ | 袖丈や着丈のバランスが最も良い。汎用性高め。 |
| 180cm以上・ガッチリ体型 | Lサイズ | インナーにフリースを重ねても窮屈感なし。 |
※数値はあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトや店頭での試着でご確認ください。
C-KNIT裏地による抜群の着心地と軽量性の秘密
ノーバンジャケットの袖を通した瞬間に感じる、あの「さらっとした質感」の正体は、裏地に採用されている「GORE-TEX C-KNITバッカーテクノロジー」にあります。一般的な3レイヤーの防水シェルは、裏地に織物(トリコットなど)を使っていることが多く、汗をかくとどうしても肌にペタッと張り付く感覚がありました。
しかし、C-KNITは丸編みのニット構造を採用しているため、驚くほどしなやかで、肌当たりの良さが別次元なんです。半袖のベースレイヤーの上に直接着用しても、ビニールをまとっているような不快感がほとんどありません。これは、数時間にわたる長距離レースにおいて、精神的な疲労を抑える大きなメリットになりますね。
そして、このジャケットの代名詞とも言えるのが、約190gという圧倒的な軽量性です。リンゴ1個分にも満たない重さの中に、完全防水のプロテクションが凝縮されているわけですが、この軽さを実現するためにアークテリクスは「潔い引き算」を行っています。

例えば、一般的な登山ジャケットには必ずと言っていいほど付いている「ハンドポケット」が、ノーバンにはありません。これは軽量化のためだけでなく、トレランザック(ランニングベスト)を背負った際に、ウエストベルトやチェストストラップと干渉するのを防ぐためでもあります。
また、裾やカフの調整パーツも最小限に抑えられ、軽量なゴムによるオートフィット方式が採用されています。まさに「走ること」だけにフォーカスし、余計なものを全て削ぎ落としたからこそ到達できたスペックと言えるでしょう。

静粛性がもたらす「集中力」の維持
C-KNITのもう一つの利点は「静かさ」です。従来のシェル生地はどうしても動くたびに「シャカシャカ」と大きな音を立てがちでしたが、この素材は生地同士が擦れる音が非常に抑えられています。
静かな森の中を走る際、自分の足音と呼吸に集中できる環境を作ってくれるのは、シリアスなランナーにとって何よりの機能かもしれませんね。
過酷なトレイルランで真価を発揮する独自の設計
ノーバンジャケットが他のアウトドアウェアと一線を画しているのは、ランナーの動きを徹底的に観察して作り込まれた独自のディテールです。その筆頭が、袖口に設けられた「ウォッチウィンドウ」です。
最新モデルではこの機構がさらに洗練され、両腕どちらでもスマートウォッチの文字盤を確認できるようになりました。レース中にペースや心拍数、GPSナビゲーションをチェックする際、いちいち袖をまくり上げる手間が省けるのは、雨天時や冬場のランニングでは本当に助かります。
些細なことのように思えますが、この「一動作の省略」が、極限状態でのストレス軽減に繋がるんですよね。
また、換気システムも非常にユニークです。一般的な「脇下のピットジップ」は、ジッパーの硬さが腕振りの邪魔になるため、ノーバンではあえて採用されていません。その代わりに、背面の肩甲骨あたりに目立たない「ベンチレーションスリット」が配置されています。

ここから空気を取り込み、内部の熱気を効率よく逃がす仕組みになっています。さらに、安全性への配慮も抜かりありません。
襟元には救助用リフレクターのRECCO®が埋め込まれており、万が一の遭難時に捜索隊からの発見をサポートしてくれます。2025年モデルでは、肩や腕に配置されたアークテリクスのロゴが大型のリフレクティブ仕様になっており、ナイトランでの視認性も格段に向上しています。
「ミニマリズムを追求しつつ、ランナーの命を守る機能は絶対に削らない」という、ブランドの強い意志を感じる設計かなと思います。

知っておきたい!便利なサブ機能
- フードのフィット感:ヘルメット非対応のコンパクトな設計で、強風でも脱げにくい。
- パッカブル性能:特別な収納袋がなくても、フードの中に丸めてコンパクトに持ち運び可能。
- ジッパーの向き:2025年モデルは一部で左手引き仕様が採用されており、慣れるとスムーズな着脱が可能。
↑↑これ、ウィンドシェルフーディは現在、ノーバンジャケットに名称が変わってます。
ノーバンジャケットのレビュー:運用に役立つ機能と注意点
ノーバンジャケットは非常に尖った性能を持つツールだからこそ、正しく理解して使うことでその価値が何倍にも膨らみます。ここでは、購入前に知っておくべき他の定番モデルとの比較や、愛着を持って長く使うための秘訣をご紹介しますね。
✅ベータジャケットとの比較から見るランニング性能
✅撥水性を維持するための正しい洗濯とメンテナンス
✅厳冬期の走行を支えるインサレーションモデルの魅力
✅不便さを補って余りある程の究極のシェルとは?
✅まとめ:アークテリクスのノーバンジャケットをレビュー
ベータジャケットとの比較から見るランニング性能
アークテリクスの大定番である「ベータジャケット」とどちらを買うべきか、悩む方も多いのではないでしょうか。結論から言えば、アクティビティの「強度」と「荷物の重さ」で判断するのがベストです。
ベータジャケット(特に現行のBeta SLなど)は、40デニール以上の丈夫な生地を採用しており、大きな岩に擦れたり、重いバックパックのショルダーストラップによる摩耗にも耐えられるタフさを持っています。そのため、一般登山のレインウェアとしても非常に優秀な「オールラウンダー」です。
対してノーバンジャケットは、15デニールという極薄素材。1gでも軽く、1秒でも速く走るための「レーシングカー」のような存在です。トレランザックのような軽量な装備での使用を前提としているため、テント泊装備を担いで歩くようなシーンには、正直言って耐久性が不足しています。
しかし、その分「軽さと透湿性」に関してはノーバンが圧倒的に優位です。もしあなたが、街からそのまま山へ走りに行ったり、ファストパッキングを楽しんだりするのがメインなら、迷わずノーバンを選ぶべきでしょう。
逆に、一つのジャケットで雪山登山からキャンプまで全てこなしたいのであれば、ベータシリーズの方が満足度は高いかもしれません。自分のメインフィールドを想像してみてくださいね。

| 比較項目 | ノーバンジャケット | ベータジャケット |
|---|---|---|
| 生地の厚さ | 15デニール(超軽量) | 40デニール〜(高耐久) |
| 重量(目安) | 約190g | 約300g〜340g |
| ポケット | なし(ミニマル) | あり(利便性高) |
| 得意なシーン | トレラン、高強度運動 | ハイキング、登山全般 |
撥水性を維持するための正しい洗濯とメンテナンス
新しいePEメンブレンとPFASフリーのDWR(耐久撥水)加工を採用したノーバンジャケットにとって、「洗うこと」はオプションではなく必須のメンテナンス作業です。以前のフッ素系撥水加工は、多少汚れていても水を弾いてくれましたが、最新の環境配慮型素材はそうはいきません。
汗に含まれる塩分や皮脂、土埃などが表面に付着すると、そこから水分が染み込み始めます。これが続くと、生地が濡れて重くなり、内側が結露でベタベタになってしまうんです。せっかくの高機能が無駄になってしまうのは、本当にもったいないですよね。
(参照元:アークテリクス製品の洗い方 製品のお手入れ)
メンテナンスの基本は、アクティビティから帰ったら「早めに洗う」こと。40℃以下のぬるま湯と液体の中性洗剤(柔軟剤はNG!)を使い、洗濯機で優しく洗ってあげてください。
そして最も大切なのが、仕上げの「乾燥機による熱処理」です。中温で20分〜40分ほど乾燥機にかけることで、撥水分子が再整列し、まるで新品の時のような水弾きが復活します。
もし乾燥機がない場合は、当て布をして低温でアイロンをかけるのも効果的です。このひと手間をかけるだけで、雨の日の不快感が劇的に変わります。
「高級なジャケットだから洗うのが怖い」と思うかもしれませんが、むしろ定期的に洗うことこそが、ジャケットの寿命を延ばす唯一の方法だと筆者は考えています。長く愛用するための正しい知識を身につけ、最高な状態をキープしてあげましょう。

洗濯時の注意点
- 洗剤:漂白剤や柔軟剤が含まれていない「アウトドア専用洗剤」がおすすめ。
- すすぎ:洗剤が残ると撥水性を損なうため、すすぎは念入りに2回以上行う。
- 熱処理:自然乾燥だけでは撥水性は完全には戻りません。必ず乾燥機かアイロンで熱を加えてください。
厳冬期の走行を支えるインサレーションモデルの魅力
もしあなたが、雪が降るような真冬のトレイルや、氷点下に近い高地でのランニングをメインに考えているなら、防水シェルのノーバンだけでなく、「ノーバン インサレーテッド フーディ」も併せて検討する価値があります。こちらは完全防水ではありませんが、防風性と適度な耐水性を備えたシェルに、濡れに強い化繊の中綿を封入したモデルです。
冬のランニングでは、立ち止まった瞬間に汗冷えで体温が奪われるのが一番の恐怖ですよね。このインサレーションモデルは、汗をかいても重くならず、保温しながら湿気だけを逃がし続けてくれるんです。

「防水シェルの中にフリースを着ればいいのでは?」と思うかもしれませんが、インサレーテッドモデルは「一枚で完結する」ため、重ね着による着膨れや、動きの制限が少ないのが魅力です。
袖口はウォッチウィンドウの代わりに、時計を確認しやすいストレッチ素材になっていたり、背面にジャケット自体を収納できる大きなポケットがあったりと、シェルとはまた違ったランナー目線の工夫が満載です。
筆者としては、雨や風が強い日は「シェルジャケット」、氷点下のドライな環境では「インサレーテッド」と使い分けるのが、冬の山を最高に快適に楽しむ秘訣かなと思っています。どちらもノーバンシリーズの名に恥じない、極上の「動きやすさ」を提供してくれますよ。
不便さを補って余りある程の究極のシェルとは?
アークテリクスのノーバンジャケットのレビューをここまで読み進めていただき、ありがとうございます。このジャケットは、単なる雨具の枠を超え、トレイルランナーが抱える「蒸れ、重さ、動きにくさ」という全ての悩みを解決するために生まれたテクニカルツールです。
2025年モデルでのePEメンブレンへの進化は、地球環境への誠実な姿勢と、パフォーマンスへの一切の妥協のなさを象徴しているように筆者は感じました。確かに、ポケットがなかったり、こまめなメンテナンスが必要だったりと、万人受けする製品ではないかもしれません。
しかし、その不便さを補って余りあるほどの「圧倒的な軽さ」と「極上の透湿性」、そして着用した時に感じる「自分はどこまででも走っていける」という高揚感は、ノーバンジャケットならではの価値です。あなたがもし、次のレースや山行で自己ベストを目指していたり、未知のルートへ一歩踏み出したいと考えているなら、この一着は最高のパートナーになってくれるはずです。

価格は決して安くはありませんが、アークテリクスの職人技が詰まったこのシェルを手に取ることは、山での安全と快適さを手に入れるための最も確実な投資と言えるかもしれませんね。自分にぴったりのサイズを選び、正しくメンテナンスをして、ぜひ素晴らしいトレイルの景色をこのジャケットと共に楽しんでください。
まとめ:アークテリクスのノーバンジャケットをレビュー
この記事で解説した重要なポイントをリストにまとめました。最終チェックとして活用してくださいね。
- カナダの過酷な山岳地帯をルーツに持つトレイルランニング専用設計
- 2025年モデルより環境負荷を抑えたPFASフリー素材へ完全移行
- 従来の防水素材に代わる次世代のePEメンブレンを全面採用
- リンゴ1個分にも満たない約190グラムという圧倒的な軽量性
- 汗をかいても肌に張り付きにくい丸編みニット構造の裏地を採用
- 走行時の不快な擦れ音を大幅に抑制する静音設計を導入
- ランニングザックとの干渉を防ぐためにハンドポケットを全て排除
- 脇下ジッパーを廃止して背面の目立たないスリットから効率的に排熱
- 両腕の袖口にスマートウォッチを確認するための専用窓を設置
- 山岳遭難時の発見をサポートする救助用リフレクターを襟元に内蔵
- 走行中のバタつきを最小限に抑える体に密着したトリムフィット設計
- 従来モデルよりも胴回りに少しゆとりを持たせたシルエットへ微調整
- 厚手のインサレーションを重ねる場合はワンサイズ上が推奨される
- 汎用性の高いベータシリーズよりもランニング性能に特化した立ち位置
- 洗浄と熱処理の3ステップによる定期的なメンテナンスが機能維持に必須
最新の在庫状況や詳細なスペック、そして正確なメンテナンス方法については、必ずアークテリクス公式サイトで最終確認を行ってくださいね。あなたの次のランニングが、最高のものになりますように!



