バーグハウスのゴアテックスとフリースの組み合わせについて調べているんですね。あのジッパーで一体化する「IA(インターアクティブ)とは?」って、気になりますよね。
IA対応のゴアテックスジャケットやIA対応フリースを探しているけど、どのモデルがあるのか、レディースモデルは充実しているのか、気になるところです。
それに、持っているヴィンテージ(90年代)のジャケットが現行品と互換性があるのか、そもそもIA以外のレイヤリングはどうなのか、という疑問も出てくるかもしれません。
さらに言えば、購入するうえで失敗したくないサイズ感(実寸)の問題や、買った後のゴアテックスの洗濯、フリースの洗濯、もしもの時のジッパー修理(Repairhaus)についても知っておきたいところだと思います。
この記事では、そんなバーグハウスのレイヤリングシステムについて、IAを中心に分かりやすくまとめてみました。
この記事でわかること
①IAシステムの基本と仕組み
②IA対応ゴアテックスとフリースの主要モデル
③失敗しないためのサイズ感と実寸の重要性
④ゴアテックスの洗濯方法と修理サービス
バーグハウスのゴアテックスとフリース解説

まずは、バーグハウスのゴアテックスとフリースの組み合わせの「核」となる、IAシステムについて詳しく見ていきましょう。「1日で四季がある」なんて言われる山岳天候に対応するために生まれた、バーグハウスらしい合理的な機能ですね。どんなモデルがあって、どうやって使うのか、基本から解説します。
✅IA(インターアクティブ)とは?
✅IA対応ゴアテックスのモデル
✅IA対応フリースのモデル
✅レディースモデルの展開
✅ヴィンテージ(90年代)の互換性
IA(インターアクティブ)とは?

IAは「インターアクティブ」の略です。すごく簡単に言ってしまうと、バーグハウスのアウターシェル(ゴアテックスジャケット)とミッドレイヤー(フリースなど)を、1本のジッパーで物理的に連結(ジップイン)させる独自技術のことですね。
バーグハウスは1980年代に「Gemini」ジャケットで、世界初とも言われるジップイン・フリース・システムを開発した歴史があって、このIAシステムはブランドの核となる機能の一つと言えそうです。
仕組みはとてもシンプルで、IA対応のシェルとフリースのフロントジッパーが同じ規格になっていて、連結できるようになっています。それだけだと中でフリースがズレやすいので、モデルによっては袖口や襟元に、ずれを防ぐための小さなファブリックループや接続具が備わっています。
IAシステムのメリット
最大のメリットは、やっぱり「利便性」かなと思います。シェルを脱ぎ着するときに、中のフリースが一緒についてくるので、強風の稜線などで「フリースだけ風でまくれ上がって寒い!」なんていうストレスがないんですよね。2着のウェアをまるで1着のインナージャケット付きウェアみたいに扱えるのは、本当に楽です。
IAシステムのデメリット(注意点)
ただ、便利な一方で、レイヤリングの「柔軟性」が少し失われるという側面も。例えば、急登で暑くなって、シェルのフロントジッパーだけ開けて換気したい時、フリースも一緒に開いてしまって、微妙な体温調節が難しくなることがあります。
あるハイカーのレビューでは、「一度ジップインしてみたけど、すぐに別々のガーメントとして使う柔軟性を好むようになった」という意見もありました。活動量が多くて細かく体温調節したいテクニカルな登山シーンよりは、着脱の快適性を重視したいハイキングやウォーキング、普段使いで真価を発揮する機能かなと、私は思います。
豆知識:楽天やアマゾンで購入する場合は海外発送(イギリスなど)が多く、時間や送料が以外に掛かるので、公式のオンラインショップや好日山荘で購入するのが良さそうです。
IA対応ゴアテックスのモデル
IA対応のゴアテックスジャケットは、製品名に「InterActive」や「IA」と記載されていることが多いですね。これらは内部にフリースを連結するための専用ジッパーを備えています。
代表的なモデルをいくつか紹介します。
Men’s Cornice (コーニス) IA Jacket

これはもう「バーグハウスの顔」と言ってもいいくらいの超定番モデル。なんと30年以上も続くロングセラーみたいです。素材はGORE-TEX 2L(2レイヤー)で、耐水圧28,000mmという「ストームレベル」(豪雨)の強力な防水性を誇ります。雨の侵入を強力に防ぐダブルストームフラップも装備しています。
透湿性評価は9 (RET)と、最新素材と比べると標準的ですが、信頼性は抜群です。フィット感は、最近のタイトな登山用ジャケットとは異なり、ゆったりしたクラシックな感じです。
Women’s Glissade (グリセード) IA Jacket

女性用に専用設計されたモデルで、これもIA対応です。注目すべきは、素材に新世代の「GORE-TEX ePE」を使っている点。これは従来の素材(ePTFE)と違ってPFAS(フッ素化合物)フリーで、環境に配慮しつつも高い防水性(耐水圧28,000mm)と、驚くほど高い透湿性(RET 20)を実現しているそうです。RET値は低いほど透湿性が高い(蒸れにくい)ので、20というのはかなりのハイスペックですね。
Women’s Hillwalker (ヒルウォーカー) 2.0 IA Jacket

こちらも女性用のIA対応ジャケットです。Glissadeと同じく環境に優しいGORE-TEX ePE素材を使っていますが、スペック上の透湿性は13 (RET)となっています。Glissadeよりは少し下がりますが、それでも十分すぎるほどの快適性ですね。汎用性が高くて使いやすそうなモデルです。
Women’s Bramblfell IA Jacket

もう一つの女性用IAモデルです。こちらは素材が2L GORE-TEX(ePEではない従来型)ですが、Glissadeと同じく高い透湿性(RET 20)と耐水圧28,000mmを両立しています。IA対応の女性用モデルの選択肢がこれだけあるのは嬉しいですね。
IA対応GORE-TEXジャケット スペック比較(目安)
主要なIA対応ジャケットのスペックをまとめてみます。特に「透湿性(RET)」は数値が低いほど蒸れにくいことを示します。
| モデル名 | 性別 | 素材 | 耐水圧 (HH) | 透湿性 (RET) |
|---|---|---|---|---|
| Cornice IA | メンズ | 2L GORE-TEX | 28,000mm | 9 |
| Glissade IA | レディース | 2L GORE-TEX ePE | 28,000mm | 20 |
| Hillwalker 2.0 IA | レディース | 2L GORE-TEX ePE | 28,000mm | 13 |
| Bramblfell IA | レディース | 2L GORE-TEX | 28,000mm | 20 |
素材メモ:GORE-TEX ePEとは?
バーグハウスが積極的に採用している「ePE(expanded polyethylene)」は、製造工程で環境負荷の高いPFAS(残留性有機フッ素化合物)を意図的に使わずに製造された、新しい防水透湿素材です。性能を維持しつつ環境にも優しいっていうのは、これからのスタンダードになっていきそうですね。
IA対応フリースのモデル
ジャケット側がIA対応なら、もちろん連結するフリース側もIA対応である必要があります。バーグハウスのフリースでIA対応といえば、定番の「Prism(プリズム)」シリーズが中心になりますね。
Prism Polartec® InterActive Jacket

これが一番スタンダードなIA対応フリースかなと思います。素材は信頼のPolartec® Classic。フリースの代名詞とも言える素材で、軽くて暖かい(優れた重量対保温比)、通気性や速乾性もあって、まさにフリースの王道です。IAジップが付いていて、シェルと簡単に連結できます。
ただ、一部のユーザーレビューでは「昔のモデルに比べて、現行品はフリースがへたりやすく、肘などがすぐにテカテカ(shiny)になった」という品質に関する指摘も見られました。ブランドの「built to last(長持ち設計)」という理念とは少し異なる意見ですが、こういう声もあるのは知っておいた方がいいかもしれません。
Prism Guide InterActive Polartec® Fleece Jacket

こちらはPrismの強化版、「ガイド」モデルです。公式でも「万能フリースの元祖(The OG of the do-it-all fleece)」なんて呼ばれている自信作みたいです。スタンダードなPrismとの大きな違いは、「耐久性」と「収納力」。
- 耐久性: バックパックのストラップが当たる胸や肩周りに、耐久性を高めるオーバーレイパネルが追加されています。これで摩耗に強くなっています。
- 収納力: スタンダードモデルがハンドポケット2つなのに対し、ガイドモデルは合計4つのジップポケットを備えていて、収納力が格段に高いです。
まさに「ガイド」の名前通り、地図や小物を多く持ち、よりハードに道具を使う人向けの仕様ですね。
Prism Micro InterActive Polartec® Fleece Jacket

名前の通り、より軽量で薄手な「Micro」素材(Polartec® Microや100シリーズに相当)を使ったモデルです。保温力は中厚手のClassicより少し落ちますが、その分、軽量性やコンパクトさを重視する場合や、それほど寒くない時期の保温着として活躍しそうです。
豆知識:Polartec®フリースとは?
バーグハウスの多くのフリースに使われているPolartec®は、フリース素材のパイオニア的存在です。「Warmth without weight(重量あたりの保温性)」を掲げ、軽量性、通気性、速乾性、耐久性に優れるのが特徴です。
主に保温力によって、薄手から順に「Micro」→「100」→「200 (Classic)」→「300」といったシリーズに分かれています。Prismシリーズは、このMicroやClassic(200相当)を採用しているわけですね。
レディースモデルの展開
バーグハウスは、その歴史の早い段階から女性専用のアウトドアギア開発に積極的だったブランドの一つみたいです。例えば、「Lady Pulsar Rucksack」といった女性用バックパックは、その先駆け的な製品だったようです。
その流れは今も続いていて、レディースモデルはかなり充実していますね。ゴアテックスジャケットでは、先ほど紹介した「Glissade IA Jacket」や「Hillwalker 2.0 IA Jacket」、「Bramblfell IA Jacket」など、IA対応の選択肢が豊富に用意されています。
フリースももちろん、「Women’s Prism InterActive Polartec Fleece Jacket」をはじめ、ベストタイプや薄手のマイクロフリースまで、女性専用設計のIA対応モデルがしっかりラインナップされています。体型に合ったウェアを選ぶのは登山の快適性や安全性に直結するので、女性専用モデルが豊富なのは嬉しいポイントだと思います。
ヴィンテージ(90年代)の互換性
これは気になりますよね!バーグハウスは90年代の英国レイヴカルチャーなんかでも人気だったみたいで、当時のカラフルなブロックパターンのジャケット、今見てもすごくカッコいいです。朝方の寒い野外で、機能的なGORE-TEXジャケットは重宝されたんでしょうね。
IAシステム自体は80年代の「Gemini」ジャケットから続く技術なので、90年代の「Mera Peak」といったヴィンテージジャケットにもIA対応ジッパーが付いているモデルは多く存在します。
ただし、現行モデルと90年代のヴィンテージ品が確実に連結できるかは「保証されない」と考えた方が良さそうです。
互換性のカギは、純粋に「ジッパーの規格」なんです。使われているジッパーのメーカー(多くはYKKだと思いますが)や、型番(歯の大きさや形状。例えばYKK #5 コイルとか)が完全に一致しないと、物理的に繋がりません。
ヴィンテージ品購入時の注意
もしヴィンテージのジャケットに現行のフリースを連結させたい、またはその逆を考えている場合は、購入前にジッパーの規格を現物で確認する必要があります。
海外のフォーラムでは「古いMammutのフリースが偶然ジップインできた」という例もあれば、「YKKのどの規格かわからなくて困っている」という声もありました。
フリマサイトなどで購入する場合は、出品者の方にジッパーのメーカーや、歯の裏側に刻印されていることが多い規格番号(例: 5CN)などを確認してみるのが確実かなと思います。
バーグハウスのゴアテックスとフリース:実用ガイド
IAシステムのことがわかったところで、次は購入時や購入後に役立つ実用的な情報です。特に海外ブランドのウェア選びで失敗しがちなサイズ選びのコツや、高価なGORE-TEXを長持ちさせるためのお手入れ方法、もしもの時の修理についても見ていきましょう。
✅サイズ感と実寸の重要性
✅ゴアテックスの洗濯と撥水回復
✅フリースの洗濯と手入れ
✅ジッパー修理(Repairhaus)
✅IA以外のレイヤリング(参考)
✅総括:バーグハウスのゴアテックスとフリース
サイズ感と実寸の重要性

これは本当に重要なポイントだと思います。特にバーグハウスは、英国ブランドということもあり、日本のブランドとはサイズ感が異なる場合が多いですし、モデルによってもフィット感が結構違うみたいなんですよね。
公式チャートは「身体寸法」
まず知っておきたいのは、公式サイトに掲載されているサイズチャート(S/M/Lと胸囲XXcmなど)は、服の寸法ではなく、「それを着る人の身体寸法(Body Measurements)」だということです。なので、その数値だけを鵜呑みにするのは危険ですね。
レビューから見る実態:「袖が長い」「ゆったりフィット」
実際に購入した人のレビューを見ていると、「袖が3インチ(約7.6cm)も長い」といった声や、「“generous non-athletic fit”(ゆったりした非運動的なフィット)」といった評価があります。
英国の他のテクニカルな登山ブランド(RabやMontaneなど)と比較すると、バーグハウスは「ヨーロッパ版のThe North Face」と評されるように、クライマー向けのタイトなアルパインフィットというよりは、全体的にゆとりを持たせたクラシックなフィット感のモデルが多い傾向にあるようです。(もちろん、モデルによりますが!)
失敗しないサイズ選びのコツ:「実寸(Garment Measurements)」を比較する
私がいつもやっている、そして強く推奨する方法は、S/M/L表記や身体寸法チャートだけで判断するんじゃなくて、必ず販売店が載せている「実寸(Garment Measurements)」を確認することです。
- 買おうとしている商品の「実寸」(着丈、身幅、裄丈など)を調べる。
- 自分が持っている、ジャストフィットのジャケットやフリースの「実寸」をメジャーで測る。
- 2つの実寸を比較して、一番近いサイズを選ぶ。
例えば、同じ「Lサイズ」でも、以下のように実寸が異なる場合があります(※あくまで一例です)。
| アイテム | サイズ | 着丈 | 身幅 | 裄丈 |
|---|---|---|---|---|
| Prism Micro (中古A) | L (Asia XL) | 74cm | 61cm | 93cm |
| Prism (中古B) | L相当 | 74.5cm | 57.5cm | 89.5cm |
このように、同じ「L」でも身幅や裄丈が数cm違うことがザラにあります。特にIAシステムで連結させる場合、フリースはジャストサイズでも、アウターのゴアテックスはフリースの上に着ることを考えて少しゆとりを持たせるなど、組み合わせも考慮する必要があるかもしれませんね。
ゴアテックスの洗濯と撥水回復
高価なゴアテックス、「洗濯すると防水性が落ちそうで怖い…」と思いがちですが、私も昔はそう思ってました!でも、実はゴアテックスは定期的に洗濯しないと性能が落ちちゃうんです。
なぜなら、汗や皮脂、泥汚れ、キャンプの煙などが生地の表面や、GORE-TEXメンブレンの微細な孔を塞いでしまうと、透湿性(蒸れを外に逃がす力)が著しく低下するんですよね。これが「蒸れ」や「内側からの濡れ」の原因になります。
正しい洗い方で、性能を維持しましょう。
ゴアテックスの洗濯手順
基本は洗濯表示に従うのが一番ですが、一般的なGORE-TEX製品の洗い方は以下の通りです。(出典:GORE-TEX ブランド公式サイト アウターウェアお手入れ方法)
- 準備: フロントジッパーやポケット、脇下のピットジップなど、ジッパーやボタンは全部閉めます。
- 洗剤: GORE-TEX専用洗剤(NikwaxのTech Washなど)か、市販の液体洗剤を使います。粉末洗剤は成分が溶け残って孔を塞ぐ可能性があるので、避けたほうが良いみたいです。
- 【絶対禁止】: 漂白剤と柔軟剤は絶対に使わないでください。これらは生地の撥水性や透湿性を著しく損なうため、NGです。
- 洗濯: 洗濯機の「弱水流」や「手洗いコース」などで、30度~40度くらいのぬるま湯で洗います。
- すすぎ: 洗剤が残らないように、すすぎは2回以上しっかり行うのがコツです。
撥水性の回復(熱処理がカギ)
洗濯が終わったら、表面のDWR(耐久撥水)コーティングの機能を回復させるために「熱」を加えます。GORE-TEXの撥水性は、この熱処理で回復することが多いんです。
- 方法A (乾燥機): 洗濯後、乾燥機(中温設定)で乾かします。これが一番簡単で効果的です。
- 方法B (アイロン): 乾燥機がない場合は、日陰で吊り干しした後、アイロン(低温、スチームなし、必ず当て布を使用)をかけます。
これでもジャケットの表面が水を弾かなくなった場合(水が染み込むように見える場合)、DWRコーティングが摩耗しています。その時は、市販の撥水剤(スプレータイプやウォッシュインタイプ、例えばNikwaxのTX Directなど)を使用して、DWRの再加工を行います。
※GORE-TEX SHAKEDRY™という特殊な(表面がむき出しの)素材のウェアは、構造が違うため乾燥機の使用は禁止されているそうです。必ずお手持ちのウェアの洗濯表示は確認してくださいね。
フリースの洗濯と手入れ
フリース(Polartec®)のお手入れはゴアテックスよりはシンプルですね。
基本的には洗濯機(マイルド設定、30度)でOKです。ここでもゴアテックスと同様に重要なのが、柔軟剤は使わないこと。柔軟剤の成分がフリースの繊維をコーティングしてしまい、本来の保温性や吸湿速乾性を損ねてしまう可能性があるんですよね。
他の衣類と分けて洗うか、洗濯ネットに入れると毛玉や摩耗を防ぎやすいです。低温でのタンブル乾燥も可能なモデルが多いですが、自然乾燥でも速乾性が高いのがフリースの良いところです。
ジッパー修理(Repairhaus)
これがバーグハウスのすごいところだなと私が感じている点なんですが、「Repairhaus(リペアハウス)」という無料の修理サービスがあるんです。
無料修理「Repairhaus」
「If it’s Berghaus, it’s built to last(バーグハウス製品は長持ちするよう作られている)」というブランドの理念を体現するサービスですね。
製品の保証期間が過ぎていても、破れの縫製や、まさにIAシステムの要であるジッパーの交換などを、可能な限り無料で実施してくれるそうです。(※英国本社(サンダーランド)への送料はユーザー負担みたいですが、修理費と返送料は無料)
公式サイトからフォームを送信して依頼する流れで、修理には21日程度かかる場合があるようですが、大切なウェアを長く愛用できる素晴らしい取り組みだと思います。もし修理不能と判断された場合、保証期間内なら交換、期間外でも(ユーザーの許可を得て)製品をリサイクルし、新品が30%オフとなるクーポンが提供されるそうです。
YKKジッパーなら自分で直せるかも?
もし壊れたのがジッパーのスライダー(引き手部分)だけなら、自分で修理できるかもしれません。
IAジッパーの規格は明記されていないことが多いですが(YKKの#5コイルあたりが使われることが多いようですが)、YKKが「リバイブド・リプレイスメント・スライダー」という、工具不要で後付けできる交換用スライダーを出しています。もし規格が合えば、これを使ってスライダーだけ自分で交換、というのも一つの手かもしれませんね。
IA以外のレイヤリング(参考)
もちろん、IAシステムを使わない選択肢もたくさんあります。というか、登山に慣れてくると、IA非対応のレイヤリングを選ぶ人のほうが多いかもしれません。
軽量シェル(Men’s Paclite 2.0 Jacket)

例えば、ゴアテックスジャケットでも「Paclite 2.0 Jacket」というモデルがあります。これはIAジップを持たない代わりに、「軽量性」(Mサイズで約313g)と「コンパクトさ」を追求したモデルです。素材はGORE-TEX PACLITE®ですね。
IA対応のCorniceのようなストームレベルの耐久性よりは、天候急変に備えてリュックに常備しておく「軽量レインウェア」や、「夏のヒルジャケット」としての用途に適しています。裏地がない(肌触りがペタッとしやすい)ので、肌寒い時はIA非対応のマイクロフリースを中に着ることが推奨されていますね。フードのツバもワイヤーなしの簡易的なものだったりと、割り切った軽量モデルです。
アクティブ・インシュレーション(Polartec® Alpha®)
フリース側も、IA非対応のテクニカルなモデルがあります。代表的なのが「Polartec® Alpha®」という素材を使ったミッドレイヤーです。
これは従来のフリース(保温重視)とは全く異なる「アクティブ・インシュレーション」と呼ばれる素材で、とにかく通気性がめちゃくちゃ高いのが特徴です。保温と冷却をアクティブに調節し、「stop-start」(行動と停止を繰り返す)環境でも、ミッドレイヤーを「着っぱなし」にできることを目指しています。
IAシステムが「着脱の利便性」を追求しているのに対し、Alpha®は「着脱の必要性をなくす」ことを目指しているわけですね。トレイルランニングやファストハイク(スピード重視の登山)など、行動中ずっと着用し続けることを前提とした、よりテクニカルなレイヤリングで使われます。
総括:バーグハウスのゴアテックスとフリース
今回は、バーグハウスのゴアテックスとフリースについて、特にIA(インターアクティブ)システムを中心に詳しく見てきました。
ジッパー1本でシェルとフリースが一体化するIAシステムは、特にハイキングやウォーキング、キャンプ、普段使いでの「利便性」と「快適性」を求める人にとって、すごく合理的で魅力的な機能だと思います。シェルを脱いだ時にフリースがついてくるのは、想像以上にストレスフリーですからね。
一方で、発汗量が多いアクティブな登山で細かく体温調節したい人や、1gでも装備を軽くしたい軽量化志向の人は、あえてIA非対応のモデル(例えばPacliteジャケットやAlphaフリースなど)を個別に組み合わせて、レイヤリングの「柔軟性」や「専門性」を追求する方が合理的な場合もあるかなと感じました。
どちらのスタイルを選ぶにしても、バーグハウス ゴアテックスとフリースの組み合わせを長く愛用するためには、
- サイズ感は「S/M/L」表記を鵜呑みにせず、「実寸」を必ず確認すること
- ゴアテックスの洗濯は「柔軟剤・漂白剤NG」で、洗濯後に「熱処理」をして撥水性を回復させること
- 万が一の時は「Repairhaus」という無料の修理サービスがあることを覚えておくこと
このあたりが重要なポイントになってくるんじゃないかなと思います。
本記事で紹介した製品の仕様(耐水圧、RET値など)や価格、修理サービス(Repairhaus)の内容は、執筆時点のものであり、変更される可能性があります。購入や修理をご検討の際は、必ずバーグハウスの公式サイトや正規販売店の最新情報をご確認くださいね。




















