デザインと機能性で選ぶモンベルの登山ナイフはコンパクトで軽量が◎

デザインと機能性で選ぶモンベルの登山ナイフはコンパクトで軽量が◎登山ギア・アクセサリー
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モンベルの登山ナイフを探されている方は、アウトドアでの「もしも」の事態に備えたい、あるいは調理を充実させたい、と考えていませんか。スイスの老舗ブランド、ビクトリノックスとモンベルがコラボレーションしたマルチツール、クライマーやクラシックSDは、その機能性と携帯性の高さから非常に人気があります。

しかし、実際に山へ持っていくにあたり、登山でナイフを所持するのは違法か?という法律面の疑問や、そもそも登山にナイフは必要か?といった根本的な疑問も出てくるでしょう。

また、マルチツール以外にも、シンプルで人気のオピネル、超軽量のディージョ、クライミング向けのぺツル スパサなど、多種多様な登山ナイフがあり、どれを選ぶべきか迷ってしまうかもしれません。

この記事では、モンベルコラボモデルを軸にしつつ、登山でのナイフの必要性から法律上の注意点、そして人気ブランドのナイフの特徴を多角的に解説していきます。これを読んで、ご自身の登山スタイルに最適な一本を見つけてください。

この記事でわかること

①登山におけるナイフ所持の法的な注意点と必要性
②モンベルとビクトリノックスのコラボモデルの機能と特徴
③ビクトリノックス クライマーとクラシックSDの比較ポイント
④オピネル、ディージョ、ぺツル スパサなど人気ナイフの用途別の違い


モンベルの登山ナイフ:選ぶ前に知るべき基本

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✅登山でナイフを所持するのは違法か?の確認
✅そもそも登山にナイフは必要か?
✅モンベルの登山ナイフとは?コラボの魅力
✅充実機能のモンベルコラボ・クライマー
✅超軽量で人気のクラシックSD

登山でナイフを所持するのは違法か?の確認

ナイフを登山に携行する上で、まず確認しておきたいのが法律に関する注意点です。日本では、刃渡り6cmを超える刃物は銃刀法(鉄砲刀剣類所持等取締法)の対象とされており、「業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない」と定められています。

正当な理由があっても「すぐに使える状態」での携帯はNG

登山でナイフを使用することは「正当な理由」に当てはまります。しかし、正当な理由があっても、ナイフを手に持ったり、ポケットやバッグなどからすぐに取り出せる状態(身につけたり)で持ち運ぶことは、法律で禁止されています。

特に、刃渡りが6cm以下の小さな刃物であっても、正当な理由なく携帯することは軽犯罪法により取り締まりの対象となる恐れがあります。そのため、使用しないときは厳重に梱包し、すぐに使えない状態にしてリュックの奥に収納するなどの対策が必要です。

例えば、帰宅途中に職務質問を受けた際に「登山で使用した後そのままにしていた」といった説明は通用しない場合があります。ナイフを購入し自宅に持ち帰る際は、同梱されている受領書などを帰宅まで所持しておき、携帯している正当な理由を証明できるようにすることが推奨されます。

そもそも登山にナイフは必要か?

登山においてナイフは、必ずしも必須装備ではありません。ナイフがなければ山に登れないということはありませんので、特に整備された登山道を楽しむ日帰りのハイキングなどでは、ナイフを持たずに済ませる方も多くいます。

しかし、非常時や緊急時の対応を考慮すると、使わなくても持っていた方が良いアイテムであることは確かです。ナイフが特に活躍する主なシーンには、以下のようなものが挙げられます。

  • 緊急時や応急処置:怪我をした際の応急処置で、衣類や包帯、テーピングを切る。雪崩や落石でテントが潰された際に、テントを切って脱出する。
  • 道具の修理・メンテナンス:ロープ(ザイル)や紐を切断する、ザックなどの装備を修理する際に活用します。
  • 調理・食事:テント泊を伴う登山などで、食材を切る、パッケージを開封する、料理を切り分けるなどの用途に使用します。

特にロープの切断といった「切り裂く」作業を想定する場合、波形の刃(波刃やセレーション)を持つナイフが重宝します。使用頻度が低くても、万が一に備える「保険」として小型で携帯性の高いナイフを用意しておくと安心感が増します。

モンベルの登山ナイフとは?コラボの魅力

モンベルの登山ナイフとして知られているのは、スイスの老舗マルチツールブランドであるビクトリノックスとのコラボレーションモデルです。ビクトリノックスは1884年の創業以来、堅牢で優れた機能を持ち、美しさも兼ね備えた製品を生み出してきました。一方、モンベルは「Function is Beauty(機能美)」をコンセプトに商品開発を続けています。

この両ブランドのコラボレーションによって誕生したマルチツールは、アウトドアや旅行、オフィスなどあらゆるシーンで、小さな工具箱として活躍するように設計されています。ハンドル部分にはモンベルのロゴがあしらわれており、コラボモデルならではのデザイン的な魅力もあります。

モンベルから展開されているコラボモデルには、特に多機能な「クライマー」と、よりコンパクトな「クラシックSD」の2種類があり、それぞれの登山スタイルや用途に応じて選ぶことができます。

充実機能のモンベルコラボ・クライマー

モンベルロゴが入ったビクトリノックス クライマー(旧名:トラベラー)は、ビクトリノックスの代表的なシリーズである「オフィサーナイフ」の中でも、特に人気が高いモデルです。このモデルの特徴は、登山やキャンプ、トラベルに必要な基本機能を網羅している点です。

ビクトリノックス クライマーの主な機能と特徴

  • 全15機能搭載:大小のブレード、缶切り、栓抜き、コルク抜きに加え、切れ味に定評のあるハサミも備えています。
  • サイズ:縦91mm×横26mm×厚さ18mm、重さ約81gと、多機能ながらポケットに収まるサイズです。
  • 登山に役立つ機能:ロープなどを切るためのハサミ、応急処置に役立つピンセット、リーマー(穴あけ)/パンチなどが搭載されており、緊急時の対応力が高いです。

このように多機能でありながら携帯性に優れているため、登山だけでなく旅行などにも非常に便利です。ただ、メインブレードの刃渡りは約68.5mmであり、日本の法律上の注意点(刃渡り6cm超)があるため、携帯時には厳重な梱包と保管を徹底することが重要です。

超軽量で人気の・クラシックSD

前述の通り、モンベルとのコラボモデルには、超軽量でコンパクトなビクトリノックス クラシックSDもあります。クラシックSDは、マルチツールの中でも最も小型な部類に入るモデルです。

ビクトリノックス クラシックSDの主な機能と特徴

  • サイズ・重量:縦58mm×横17mm×厚さ9mm、重さはわずか約21gと、キーホルダーに取り付けられるほどの小ささです。
  • 機能:ブレード(刃渡り約37mm)、爪やすり(マイナスドライバー付)、ハサミ、キーリング、ピンセット、ツースピックと、日常使いに便利な7機能を搭載しています。
  • 法規制への配慮:刃渡りが6cm以下であるため、銃刀法の対象ではありませんが、軽犯罪法により正当な理由なく携帯することは禁止されています。アクセサリー感覚でポケットに入れるのは避けましょう。

クライマーに比べると機能数は劣りますが、このサイズと軽さにもかかわらず、切れ味の良いブレードとハサミが備わっているため、荷物の開梱や手紙の開封、登山中の細かい作業などには十分すぎる性能を持っています。

特に、ウルトラライト(UL)志向のハイカーや、最低限の機能だけあればよいと考える方にとって、このクラシックSDは最小限の重量で最大の機能を発揮する、まさに理想的なアイテムと言えるでしょう。


モンベルの登山ナイフ以外もチェック!人気モデル比較

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✅暖かみのある定番・オピネルの魅力
✅超軽量でスタイリッシュな・ディージョ
✅クライミング特化の・ぺツル スパサ
✅まとめ:モンベルの登山ナイフ

モンベルコラボのビクトリノックス以外にも、登山者の間で長年愛用されているナイフブランドや、特定の用途に特化したナイフがあります。ご自身の登山スタイルを広げたい場合は、以下のような人気モデルも比較検討してみてください。

ブランド名(モデル例)特徴・適した用途
OPINEL(オピネル)フランスの老舗フォールディングナイフ。木製ハンドルに温かみがあり、シンプルな構造のロック機能(ビロブロック)が特徴です。刃の材質はステンレスとカーボンスチールから選べます。
Deejo(ディージョ)パリ発の超軽量ポケットナイフ。重さわずか15gからという驚異的な軽さと、タトゥーデザインなどのスタイリッシュな外観が特徴です。ミニマルなULハイカーに人気があります。
Petzl Spatha(ぺツル スパサ)フランスの登山用品メーカー、ぺツルによるクライミング・アルパイン登山向けのナイフ。カラビナ用のホールがあり、グローブをしたままでも開閉しやすいデザインです。波刃(セレーション)でロープの切断に特化しています。

暖かみのある定番・オピネルの魅力

ビクトリノックスのマルチツールとは異なり、ナイフとしての機能に特化したシンプルな折りたたみナイフが、フランス生まれのオピネルです。オピネルの最大の魅力は、その素朴で暖かみのある木製のハンドルと、シンプルながら確実なロック機構「ビロブロック」にあります。

登山やキャンプでの用途を考えると、オピネルのナイフは主に調理や軽作業での活躍が期待できます。特に、食材のカットや、小枝を削るといった作業で使いやすい直刃を採用しているモデルが多く、切れ味の良さにも定評があります。

刃の材質は錆びにくいステンレススチールと、研ぎやすく切れ味の良いカーボンスチールの2種類から選ぶことができます。手入れの容易さを重視するならステンレスを、切れ味と愛着を重視するならカーボンスチールを選ぶと良いでしょう。

サイズ展開も豊富で、刃渡り約73mmの#6(緊急用や携帯性重視)、汎用性の高い約85mmの#8(定番サイズ)、そして調理に便利な約90mmの#9などがあり、用途に合わせて最適なサイズを選択可能です。購入当初はハンドルが乾燥していてツールの出し入れが固いことがありますが、使い込むうちに手に馴染み、経年変化も楽しめます。

超軽量でスタイリッシュな・ディージョ

登山装備の軽量化を追求するウルトラライト(UL)志向のハイカーから注目を集めているのが、フランス・パリ発のポケットナイフ、ディージョ(Deejo)です。ディージョの特徴は、その名の通り、驚異的な軽さと薄さ、そして洗練されたデザインにあります。

最軽量モデルの「Naked 15g」は、重さがわずか15g。これは一般的なビクトリノックス クラシックSDの21gよりもさらに軽量です。この軽さと薄さにもかかわらず、十分な切れ味と、ブレードを展開した際に自動的にロックがかかる安全機構を備えています。

ディージョのナイフは、調理やロープの切断といった本格的な用途よりも、荷物の開梱、パッケージの開封、果物の皮むきなど、「ちょっとした切る作業」をスマートにこなしたい場合に最適です。

デザイン性も魅力

ディージョのナイフは、オールステンレスの「NAKED」の他、木製のハンドルが付いた「WOOD」や、ブレードに紋様が彫刻された「TATOO」シリーズなど、デザインバリエーションが非常に豊富です。性能だけでなく、見た目のカッコよさや個性を重視するユーザーから高い支持を得ています。

ただし、ディージョはナイフを折りたたむ際にロックを解除するのに少し慣れが必要な場合があります。また、ハンドルと刃が一体化したシースナイフほどの頑丈さはありませんので、薪割り(バトニング)のようなハードな用途には向きません。

クライミング特化の・ぺツル スパサ

アルパイン登山や岩登りなど、ザイル(ロープ)やクライミングギアを積極的に使用する環境で活躍するのが、フランスの登山用品メーカー、ぺツル(Petzl)が開発したぺツル スパサ(Spatha)のような特化型のナイフです。一般的なマルチツールや調理用ナイフとは、求められる機能が大きく異なります。

ぺツル スパサが登山家から選ばれる理由は、主にロープや残置スリングなどの切断能力にあります。このナイフのブレードは、ロープに食い込みやすいようにセレーション(波刃)が付いた半波刃構造になっており、緊急時に素早くロープを切断することが可能です。

また、グローブを装着したままでもブレードを開きやすいサムホール的な機能が設けられており、極限の状況下での操作性を考慮した設計となっています。

ぺツル スパサがアルパイン登山に適している理由

  • ロープ切断能力:浅い波刃(セレーション)により、ザイルなどの切断作業に適しています。
  • 操作性:ブレードの肉抜きやサムホール機能により、手袋をしたままでも容易に開閉できます。
  • 携行性:カラビナ用のホールが設けられているため、ハーネスなどに確実に装着して携行可能です。

ぺツル スパサは、重量が約43gと軽量でありながら、クライミングという特殊な環境で必要なタフさと機能性を兼ね備えています。

登山・トレッキング装備完全ガイド:初心者入門イメージ

一方、エーデルリッドの「ロープツース」のように、より溝の深い「牙が並んでいるような波刃」を持つモデルもあります。どちらもクライミング用途ですが、刃の形状が異なるため、ロープへの食い込み方や切れ味が異なりますので、比較検討してみるのも良いでしょう。

まとめ:モンベルの登山ナイフ

この記事では、モンベルの登山ナイフ・ビクトリノックスコラボモデルを軸に、法律上の注意点から人気の他ブランド製品まで、多角的に解説しました。登山装備を選ぶ上で重要なのは、ご自身の登山スタイルや想定される用途に合った機能を持つナイフを選ぶことです。最後に、今回の記事の要点をまとめておきます。

  • モンベルの登山ナイフはビクトリノックスとのコラボレーションモデルである
  • コラボモデルは機能重視のクライマーと携帯性重視のクラシックSDがある
  • ビクトリノックス クライマーは15機能を搭載した小さな工具箱である
  • クラシックSDはわずか約21gの超軽量でULハイカーにも適している
  • 登山でナイフを携帯する際は銃刀法と軽犯罪法に注意が必要である
  • 刃渡り6cm以上の刃物は正当な理由があっても厳重な梱包が必要である
  • 登山にナイフは必須ではないが非常時や応急処置のために持っておくと安心である
  • オピネルは調理など汎用性が高く木製ハンドルに温かみがある
  • ディージョは15gからの超軽量でスタイリッシュなデザインが特徴である
  • ぺツル スパサは波刃を備えロープ切断に特化したクライミング向けナイフである
  • 登山ナイフは、用途に応じてマルチツール、直刃、波刃のいずれかを選ぶのが基本である
  • 修理やメンテナンスの受付は全国のモンベルストアで承っている
  • 未成年者(18歳未満)への刃物・護身用品の販売は自粛されている
  • ナイフは万が一の備えとしてファーストエイドキットなどに入れておくと便利である
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