愛犬と一緒に山歩きを楽しみたいと考えている飼い主さんにとって、埼玉県の長瀞にある宝登山はとても魅力的なスポットですよね。
でも、いざ宝登山の犬連れ登山を計画してみると、神社の境内は通れるのか、ロープウェイのペット料金やサイズ制限はどうなっているのか、あるいは登山道の難易度はどのくらいなのかといった疑問がたくさん出てくるかなと思います。
筆者も初めて愛犬とのお出かけを計画したときは、現地の細かいルールが分からず不安になったものです。
この記事では、宝登山の登山ルートから、愛犬との参拝マナー、さらには周辺のランチ情報まで、安心して楽しむためのポイントをまとめました。これを読めば、愛犬との素敵な思い出作りがスムーズに進むはずですよ。
この記事でわかること
①宝登山における犬連れの歩きやすさと注意点
②ロープウェイ利用時のルールとペット料金
③寳登山神社の本殿と奥宮で異なるペット同伴のルール
④周辺のランチスポットやドッグランなどの観光情報
宝登山へ犬を連れて登る前に!知るべき基本知識と信仰

宝登山は、ただ標高を稼ぐだけの山ではなく、その名前の通り「宝の山」として親しまれ、古くから犬(オオカミ)を神の使いとして祀る独自の信仰文化が根付いています。愛犬家にとっては、単なるアクティビティ以上の精神的な付加価値を感じられる場所なんですね。
まずは登山を開始する前に、私たちが足を踏み入れるこの山の歴史的背景や、絶対に守るべき宗教的なルールについて詳しく紐解いていきましょう。
✅お犬さま信仰の歴史と山頂にある奥宮の参拝ルール
✅本殿はペット立入禁止のため登山道へのルートに注意
✅初心者も安心な表参道コースの路面状況と歩行時間
✅1月から3月のロウバイや梅の開花時期と実の毒性
お犬さま信仰の歴史と山頂にある奥宮の参拝ルール

宝登山の歴史は、西暦110年頃まで遡ります。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の帰路にこの山へ登ろうとした際、突然の山火事に囲まれ、絶体絶命の危機に陥りました。
その時、どこからともなく巨大な犬たちが現れ、猛烈な勢いで火を消し止め、尊を無事に山頂へと導いたと伝えられています。この伝説から「火を止めた山=火止山(ほどやま)」、転じて「宝登山」の名がついたと言われているんです。
この伝説の主役である巨犬は、秩父地方で「大口真神(おおぐちまがみ)」として信仰されるニホンオオカミであり、古くから「お犬さま」として敬われてきました。そのため、山頂にある「奥宮(おくみや)」は、現代の犬たちに対しても非常に寛容な姿勢をとっています。
鳥居をくぐると、狛犬の代わりにお犬さまの石像が鎮座しており、愛犬と一緒に参拝できる数少ない聖域として知られています。
奥宮参拝で気をつけたいポイント

いくら「お犬さま」ゆかりの地であっても、そこは神聖な境内です。以下のマナーは必ず守りましょう。
- 境内では必ずリードを短く持ち、他の参拝者の邪魔にならないようにする。
- お犬さまの石像や社殿にマーキングをさせない(万が一のためにマナーベルト着用が安心です)。
- 吠え声が止まらない場合は、一度境内から離れて落ち着かせる。
神の使いの末裔(?)として、愛犬と一緒に静かに手を合わせる時間は、都会の喧騒を忘れさせてくれる穏やかなひとときになるかなと思います。多くの飼い主さんが記念撮影を楽しんでいますが、社殿の正面を長時間占有しないよう配慮したいですね。
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本殿はペット立入禁止のため登山道へのルートに注意
宝登山を訪れる上で、多くの飼い主さんが「えっ、そうなの?」と驚くのが、山麓にある「寳登山神社 本殿」の厳しいルールです。
結論から言うと、本殿の境内地は、犬を連れての立ち入りが一切禁止されています。これは抱っこやペットカート、バッグに入れた状態であっても同様で、盲導犬や介助犬などの補助犬のみが例外とされています。
なぜ奥宮がOKで本殿がNGなのかというと、過去に一部の不心得な飼い主によるマナー違反(ノーリードでの放置、排泄物の未処理、境内を掘り返すなど)が相次いだ結果、神域の尊厳を守るために苦渋の決断として禁止されたという経緯があるそうです。
私たち愛犬家にとっては耳の痛い話ですが、こうした背景があるからこそ、現在は非常に厳格に運用されています。
登山道へ向かう正しい迂回ルート

駐車場から登山口へ向かう際、つい豪華な鳥居がある正面参道を歩きたくなりますが、そこはすでに「ペット禁止エリア」の入り口です。犬連れの場合は、以下の手順で進みましょう。
- 神社の正面鳥居をくぐらず、鳥居の左側にある車道(管理用通路)へ進む。
- 「これより神域。犬の散歩はご遠慮ください」という看板を確認し、その脇を通り抜ける。
- 本殿の裏手を回るようにして、宝登山ロープウェイ山麓駅方面へ向かう。
この迂回ルートを通れば、本殿の神域を侵すことなく登山道へ合流できます。ちょっと遠回りに感じるかもしれませんが、地域の信仰を尊重することが、愛犬との登山を長く楽しむための秘訣ですね。
初心者も安心な表参道コースの路面状況と歩行時間

宝登山のメインルートである「表参道コース」は、登山というよりは「豊かな自然の中を歩くロング散歩」といった趣があります。標高497メートル、標高差は約350メートルと非常に手頃で、特に大型犬から超小型犬まで、健康なワンちゃんであれば誰でも登頂を目指せるのが魅力です。
道幅が非常に広く、管理車両が通れるほどの幅があるため、他のハイカーさんとすれ違う際のプレッシャーが少ないのも筆者のお気に入りポイントです。
| コースセクション | 路面状況と特徴 | 犬への負荷 |
|---|---|---|
| 登山口〜中腹 | 舗装された緩やかな坂道。足裏が汚れにくい。 | 低(ウォーミングアップに最適) |
| 中腹〜九十九折 | 砂利と土の混合道。九十九折で勾配が緩和されている。 | 中(一定の心拍数で歩ける) |
| 山頂付近 | 開けた広場状の道。階段が少なく歩きやすい。 | 低(達成感を感じやすい) |
歩行時間は、人間の足で登り約50分ですが、犬と一緒に匂い嗅ぎを楽しみながらだと1時間15分くらい見ておくと余裕かなと思います。急な階段や岩場がほとんどないため、犬の膝や股関節への負担も最小限で済みますが、砂利道でのスリップには注意が必要です。
特に下山時は、犬が勢いよく駆け下りようとすると飼い主さんが転倒するリスクがあるため、リードを短く持って一定のペースを守りましょう。
1月から3月のロウバイや梅の開花時期と実の毒性
宝登山が一年で最も輝くのは、間違いなく冬から春にかけての開花シーズンです。1月中旬から2月下旬にかけては、約3,000本のロウバイ(蝋梅)が山頂を黄金色に染め上げます。
その香りは非常に濃厚で、山頂に降り立った瞬間に甘い香りに包まれる体験は感動的です。続いて2月下旬からは梅百花園で見事な梅の花が咲き乱れ、犬と一緒に花を愛でる「空中散歩」を楽しむことができます。

【重要】ロウバイの実による誤飲事故を防ぐ
ここで、愛犬の安全に関わる非常に重要な情報をお伝えします。ロウバイの実には「カリカンチン」という有毒なアルカロイドが含まれています。
これはストリキニーネに似た毒性を持ち、誤って摂取すると強直性痙攣や呼吸困難などの神経症状を引き起こす恐れがあります。
(出典:農林水産省「自然毒のリスクについて」※植物毒全般の注意喚起)
ロウバイの花が散った後にできる実は、一見すると小さなビワのようにも見えますが、地面に落ちているものをワンちゃんが興味本位で口にしてしまうと非常に危険です。
特に食いしん坊な子は要注意!「お花が綺麗だね」と上ばかり見ている間に、足元の実をパクっといかれないよう、飼い主さんは常に愛犬の口元をチェックしておいてください。万が一食べてしまった場合は、すぐに動物病院に連絡しましょう。
こうしたリスクを知っておくことも、飼い主としての誠実な備えかなと思います。
宝登山へ犬を連れて登った後に!乗り物や食事の完全ガイド

山頂に到着した後や下山した後の楽しみも、宝登山観光の醍醐味ですよね。ここではロープウェイの具体的なルールや、長瀞エリアのペットフレンドリーなお店など、実際の旅程で役立つ詳細情報を網羅しました。
✅ロープウェイの乗車条件と10kgの体重制限
✅長瀞ライン下りや岩畳を愛犬と楽しむための条件
✅秩父名物の豚みそ丼や蕎麦を堪能できるテラス席がある店
✅登山の後に立ち寄れるドッグランや温泉施設の活用法
✅まとめ:宝登山へ犬を連れて登山!
ロープウェイの乗車条件と10kgの体重制限
登りは歩いたけど帰りは膝が笑っている…そんな時に頼りになるのが宝登山ロープウェイです。全長832メートルをわずか5分で結ぶこの乗り物は、犬連れでも利用可能ですが、ルールがかなり細かく決まっています。2021年の改定以降、特に「サイズ」と「形状」のチェックが厳しくなっています。

ロープウェイ利用の厳守ルール
- 体重10kg未満限定:柴犬の標準サイズくらいまでが目安です。
- ケース収納の義務:全身(頭から尻尾まで)が完全に隠れるバッグやケージが必須。
- 顔出し厳禁:スリングなどで顔が出ている状態では乗車できません。
「うちの子は11kgだけど小型犬に見えるから大丈夫かな?」という曖昧な判断は現場では通用しません。窓口でしっかり確認されますので、10kgを超えるワンちゃんを連れている方は、最初から「自力往復」を前提にプランを組みましょう。
また、手回り品料金として片道260円がかかります。山麓駅には無料貸し出しのハードケージも用意されていますが、数に限りがあるため、ロウバイまつりの時期などの繁忙期は自分たちのキャリーバッグを持参するのが一番安心です。
ゴンドラ内は他のお客様も一緒ですので、無駄吠えをさせないような配慮も忘れずにいたいですね。
長瀞ライン下りや岩畳を愛犬と楽しむための条件
宝登山を降りたら、すぐ近くの「長瀞岩畳」へ足を伸ばしてみましょう。ここは国の天然記念物ですが、リードを付けていれば犬と一緒に歩くことができます。
結晶片岩が広がる独特の景観は圧巻で、愛犬との写真映えも抜群です!ただし、岩と岩の間に深い亀裂があったり、段差が急な場所があったりするので、足腰の弱いシニア犬やパピーちゃんは無理をさせないようにしてください。
また、長瀞名物「ライン下り」も犬連れで楽しめます。現在、主要な3つの運航会社(長瀞ラインくだり、長瀞舟下り、荒川ライン下り)はいずれも、「ケージやバッグに入れた状態」であれば同伴を認めています。
ただし、船の上は揺れますし、水しぶきがかかることもあります。また、混雑時はペット専用のスペースが確保できないという理由で断られるケースも。事前に電話で「今日は犬連れで乗れますか?」と一本確認を入れるのが、スマートな飼い主さんの振る舞いかなと思います。

秩父名物の豚みそ丼や蕎麦を堪能できるテラス席がある店
長瀞周辺は、全国でも有数のペットフレンドリーな観光地です。ランチ難民にならないよう、筆者が実際にチェックしたおすすめ店を整理しました。
おすすめ飲食店リスト
- 豚みそ丼専門店 有隣:秩父のソウルフード「豚みそ丼」が楽しめます。テラス席(屋根付き)が2テーブルあり、ここは大型犬もOK。ボリューム満点の豚肉にワンちゃんも興味津々かも?
- そば処 むらた:秩父といえばお蕎麦。ここはテラス席の数が多く、犬連れグループでも入りやすいのが魅力です。石臼挽きの香りの良いお蕎麦が楽しめます。
- 阿左美冷蔵 金崎本店:言わずと知れた天然氷の超名店。和風庭園の屋外席であれば、愛犬と一緒にあのかき氷を味わえます。ただし、砂利が敷いてあるので、足元で待たせるためのカフェマットがあると便利です。
どのお店も「テラス席限定」であることがほとんどですので、雨天時や極端に暑い日は事前に電話で確認することをおすすめします。秩父・長瀞の皆さんは犬に優しい方が多いですが、飲食店でのマナー(テーブルに足をかけない、食器を共有しないなど)は徹底してくださいね。
登山の後に立ち寄れるドッグランや温泉施設の活用法
「山登りだけじゃ物足りない!」という元気なワンちゃんや、「登山の汚れをスッキリ落としたい」という飼い主さんのために、周辺のケア施設も活用しましょう。秩父エリアには、全国的にも珍しい「犬専用の温泉」があるんです。
「スパ・ドッグズラン秩父」は、スプラッシュガーデン秩父というキャンプ場内にあり、広大な芝生ドッグランと、天然温泉「梵の湯」を引いた犬専用風呂を完備しています。登山の後のクールダウンに最高ですね。
また、山頂の「小動物公園」などはペット入園不可のため、同行者が交代で外で待機するか、秩父駅近くの「Dog Space Lei」などの一時預かりサービスを利用するのも一つの手です。無理に連れ回すのではなく、愛犬の性格や体力に合わせて、時にはプロの手を借りるのも誠実な選択かなと思います。

まとめ:宝登山へ犬を連れて登山!
さて、ここまで宝登山へ犬連れで訪れる際のポイントを詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。宝登山は「お犬さま」の伝説に守られた、愛犬家にとって非常に居心地の良い山です。
しかし、その快適さは、先人たちの努力と、私たち飼い主一人ひとりのマナーによって支えられています。本殿の立ち入り禁止ルールや、ロープウェイの10kg制限、さらにはロウバイの実の毒性など、知っておくべきことは意外と多いですよね。
でも、こうした準備さえしっかりしておけば、当日は不安なく愛犬との時間を満喫できるはずです。
登山道の状況や施設の営業時間は、天候や季節によって変動することがありますので、お出かけ前には必ず宝登山ロープウェイ公式サイト等で最新情報をチェックしてくださいね。愛犬と一緒に「宝の山」で、最高の一日を過ごせるよう応援しています!


