山歩きや旅行の相棒として愛されてきたレザーマンのスタイルpsが、ついに廃番になってしまいましたね。筆者もあの絶妙なサイズ感とプライヤーの便利さには何度か助けられたことがあるので、生産終了のニュースを聞いたときは本当にショックでした。
現在、手元のツールが壊れてしまって修理やバネの故障に悩んでいる方や、代わりに持ち歩ける機内持ち込み可能なマルチツールを探している方も多いのではないでしょうか。特にスタイルpsはナイフレスという特徴があったため、日本の銃刀法や軽犯罪法を意識するユーザーにとっても貴重な存在でした。
メーカー公式サイトで後継として案内されるモデルに違和感を覚えたり、自分で使いやすくするための改造を検討したりと、いわゆるスタイルps難民状態になっている方もいるかもしれません。そこで今回は、話題のNextoolとの比較を含め、今選ぶべき後継候補について詳しくまとめてみました。
この記事でわかること
①スタイルpsが廃番になった理由と現在の修理状況
②メーカーが推奨する後継モデルが抱える問題点
③ナイフレスで機内持ち込み可能なモデルの比較
④法律や規則に配慮したマルチツールの選び方
レザーマンのスタイルpsの後継選びと廃番の背景

ここでは、なぜスタイルpsという名作が市場から姿を消したのか、その構造的な理由やメーカー側の事情、そして愛用者が直面している「修理に出しても戻ってこない」という切実な問題について深掘りしていきます。
✅修理やバネの故障で悩むユーザーの現状
✅改造の難易度とMicraに潜む銃刀法の注意点
✅機内持ち込みで没収を防ぐための法的知識
修理やバネの故障で悩むユーザーの現状

スタイルpsを愛用していると、避けて通れないのが「バネの破損」という持病です。筆者の周りの登山仲間でも、ハサミやプライヤーを使おうとした瞬間に「パキッ」と板バネ(リーフスプリング)が折れてしまったという話をよく聞きます。
この板バネは薄い金属板を曲げてテンションをかけている構造上、どうしても金属疲労が蓄積しやすいんですよね。特に長年使い込んでいる個体ほど、ある日突然その寿命がやってきます。
レザーマンといえば「25年保証」が代名詞ですが、スタイルpsが廃番となった今、この保証の受け方が非常に難しくなっています。公式サイトの引退製品リストに掲載されたことで、メーカー側に修理用のパーツ在庫が枯渇し始めているんです。
筆者が調べた限り、現在スタイルpsを公式修理に出すと、修理不能として「マイクラ(Micra)」などの別モデルに交換対応されるケースがほとんどです。愛着のあるスタイルpsをそのままの形で直したいユーザーにとっては、これは「解決」とは言えない切ない状況ですよね。
自分でバネを交換しようと考える方もいるかもしれませんが、スタイルpsは各パーツが強固なリベットで留められているため、分解には専用の工具と高い技術が必要です。無理にこじ開けるとフレームを歪めてしまい、二度と元に戻らなくなるリスクもあります。中古市場でジャンク品を探してニコイチ(部品取り)をするという手もありますが、成功率は決して高くありません。執着しすぎず、新しいレザーマン スタイルpsの後継候補へ目を向ける時期が来ているのかもしれませんね。
また、昨今の円安の影響もあり、デッドストックのスタイルpsがAmazonやメルカリなどで定価の3倍近いプレミア価格で取引されているのも現状です。「消耗品であるバネがいつ折れるかわからない道具」にそこまでの高値を払うべきか、冷静な判断が求められています。
道具は使ってナンボですから、気兼ねなくガシガシ使える現行の後継モデルを探す方が、アウトドアライフとしては健全かなと筆者は思います。
改造の難余度とMicraに潜む銃刀法の注意点

修理に出した際の交換先として提示されることが多い「マイクラ(Micra)」ですが、スタイルpsの完全な後継として受け入れるには、大きな法的な壁が立ちはだかります。最大の違いは、マイクラには「ナイフブレード」が搭載されているという点です。
スタイルpsはあえてナイフを省くことで「どこへでも連れて行ける安心感」を実現していましたが、マイクラを同じ感覚で日常携行(EDC)すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
日本の法律では、正当な理由なく刃物を携帯することが厳しく制限されています。特に街中での携行については、軽犯罪法第1条第2号に抵触する恐れがあるため注意が必要です。警察庁の公式サイトでも、刃物の携帯に関する規制が明文化されています(出典:警察庁『刃物の携帯禁止について』)。
「マルチツールについている小さなナイフだから大丈夫だろう」という安易な判断は、時として重大な法的リスクを招くことになりかねません。
一部のヘビーユーザーの間では、マイクラのナイフをグラインダーなどで削り落とし、無理やり「ナイフレス化」する改造も行われているようです。しかし、マイクラはスタイルpsと異なり、メインツールがプライヤーではなく「ハサミ」であるという根本的な設計思想の違いがあります。また、素人の改造はツールの精度を著しく落とすだけでなく、現場の職務質問などで「改造された刃物」として逆に怪しまれる原因にもなり得ます。
筆者としては、法適合性を第一に考えるなら、最初からブレードレス(ナイフなし)として設計・製造されたモデルを選ぶことを強くおすすめします。
登山やキャンプといった明確な「正当な理由」があるシーン以外でも、万が一のときに自信を持って「これは危険な刃物ではありません」と説明できるツールを選ぶことが、現代のスマートな装備選びではないでしょうか。メーカーの推奨に盲従せず、自分のライフスタイルに合った法的安全性を確保することが大切ですね。
機内持ち込みで没収を防ぐための法的知識

スタイルpsが「トラベルフレンドリー」として世界中で愛された理由は、TSA(米国運輸保安局)の持ち込み基準を意識して設計されていたからです。
しかし、スタイルpsを失った今、後継機として別のツールを機内に持ち込もうと考えている方は、現場での「運用ルール」を再確認しておく必要があります。結論から言うと、「ナイフがない=100%没収されない」というわけではありません。
航空機の保安検査における没収の判断は、最終的にはその場の検査官に委ねられています。たとえナイフレスであっても、プライヤーの先端が鋭利であったり、ツール全体の長さが規定を超えていたりすると、「凶器になり得る工具」として判断されるケースがあります。
特に海外の空港では、言語の壁もあり、一度「ダメだ」と言われたらそれでおしまいです。スタイルpsの後継として候補に挙がる製品の中には、ハサミの刃渡りが国内線の基準(6cm以下)を満たしていても、形状が「尖っている」という理由だけでNGが出ることも珍しくありません。
没収リスクを最小限にする3つのポイント
- 事前確認:利用する航空会社や空港の「制限品リスト」を必ず出発前にチェックする。
- 提示の工夫:検査場ではカバンの中に隠さず、あえてトレーに出して「ブレードレスのマルチツールであること」を自分からアピールする。
- 預け入れ:少しでも不安がある場合や、思い入れのある高価なツールの場合は、最初から受託手荷物(預け入れ荷物)に入れる。
特に最近の保安検査はX線装置の精度が非常に高く、ツールのシルエットが映っただけで詳細なチェックが入ります。もし後継機を機内持ち込み用として購入するなら、できるだけ威圧感のない、ハサミや爪やすりを主機能としたモデルを選ぶのが賢明かもしれませんね。
旅先でのトラブルは、せっかくの気分を台無しにしてしまいます。正確な情報は常に公式サイトなどで更新されるため、最新の規制を把握しておくようにしてくださいね。

レザーマンのスタイルpsの後継に最適な代替品

スタイルpsという絶対的な王者が不在となった今、私たちはどのツールを手に取るべきでしょうか。幸いなことに、近年は中国の新興ブランドや、ヨーロッパの老舗メーカーが、スタイルpsの空席を狙った魅力的な新製品を投入しています。筆者の視点で、実戦投入に耐えうる候補を紹介します。
✅NextoolのMini Sailorは機能面で圧倒
✅軽量なJetsetterと専用工具の併用プラン
✅ユーザータイプ別のスペック比較と選び方
✅まとめ:レザーマンのスタイルpsの後継
NextoolのMini Sailorは機能面で圧倒

スタイルpsのスペックを最も忠実に再現し、さらに現代風のアップデートを加えたモデルといえば、Nextool(ネクスツール)の「Mini Sailor(ミニセーラー) Lite版」でしょう。筆者が初めてこれを見たとき、「おっ、これはかなりスタイルpsを意識しているな」と直感しました。
最大の特徴は、スタイルpsと同じくプライヤーがメインでありながら、ナイフを搭載していない点です。まさに難民たちが求めていた構成そのものですよね。
詳細な仕様を見ていくと、スタイルpsよりも一回り厚みがあり、重量は約67gと重めです。しかし、その分だけ各パーツの剛性感が高まっており、特にハサミの性能については、スタイルpsのそれよりも大きく、紙や紐をサクサク切ることができます。
さらに面白いのが、スマホのSIM交換に使える「SIMピン」が内蔵されていること。デジタルガジェットを持ち歩く現代の旅行者にとっては、本家レザーマンにはない嬉しい工夫ですね。質感についても、安っぽさは感じられず、所有欲を適度に満たしてくれます。
Mini Sailor Liteが選ばれる理由
- スタイルps難民が最も納得しやすい機能レイアウト
- ナイフレス設計による日常携行(EDC)への適応力
- 本家レザーマンの数分の一という圧倒的なコストパフォーマンス
ただし、重量の差(+約22g)は、ウルトラライト(UL)を追求する登山者にとっては好みが分かれるポイントかもしれません。
また、本家のような「25年保証」はありませんが、その分価格が安いので、「壊れたら買い替える」という割り切った使い方ができるのもメリットです。スタイルpsの代わりにガシガシ使える実用機を探しているなら、現状これがレザーマン スタイルpsの後継として第一候補になるでしょう。
軽量なJetsetterと専用工具の併用プラン

「マルチツールにプライヤーは本当に必要か?」という問いに対し、全く別の答えを提示するのが、ビクトリノックスの「Jetsetter(ジェットセッター)」を活用したスタイルです。
スタイルpsの重量バランスを愛していた方にとって、重くなってしまうNextoolは許容できないこともあるでしょう。そんな時は、機能を分割して持ち歩く「Modular EDC」という考え方が非常に有効です。
Jetsetterは、ハサミ、プラスドライバー、栓抜き、ピンセットといった「プライヤー以外の必須機能」だけを、わずか22gという驚異的な軽さに凝縮したモデルです。もちろんナイフレス。
これ単体ではプライヤーの役割を果たせませんが、そこにドイツの工具メーカー・クニペックスが誇る「コブラXS」という超小型プライヤーを組み合わせるんです。このコブラXS、全長わずか10cmですが、マルチツールのプライヤーとは比較にならないほどの強力なグリップ力を備えています。
本格的なボルト回しや、針金曲げ、熱くなったクッカーを掴むといった作業も、これがあれば完璧です。
この「Jetsetter + コブラXS」というコンビネーションは、合計重量こそ約84gになりますが、それぞれの道具が専用機としての高い性能を持っています。マルチツールは便利ですが、どこか「器用貧乏」な側面もありますよね。機能を分けることで、バネの破損に怯える必要もなくなり、一生モノの道具として使い続けることができます。スタイルpsの代わりを探す過程で、あえて「マルチツールからの卒業」を検討してみるのも、面白いパラダイムシフトかなと思いますよ。
筆者の場合、日帰りの低山歩きならJetsetterのみ、泊まりの縦走や修理が必要そうな長期旅行ならコブラXSをプラスするというように、状況に合わせて装備を使い分けています。一見遠回りに見えますが、これが結果として最もストレスのない「後継プラン」になることもあるんです。
ユーザータイプ別のスペック比較と選び方

さて、ここまでいくつかの候補を紹介してきましたが、最終的にどれを選ぶべきか、主要なモデルのスペックを比較表にまとめて整理してみましょう。自分の優先順位がどこにあるのかを確認しながらご覧ください。
| モデル名 | メイン機能 | 重量 | ナイフ | 入手性 |
|---|---|---|---|---|
| Style PS (旧) | プライヤー | 約45g | なし | 絶望的(高騰中) |
| Nextool Mini Sailor | プライヤー | 約67g | なし | 良好・安価 |
| Victorinox Jetsetter | ハサミ | 約22g | なし | 非常に良好 |
| Leatherman Micra | ハサミ | 約51g | あり | 良好 |
| Knipex Cobra XS | 専用プライヤー | 約62g | なし | 良好 |
※数値データはメーカー公表値や実測値に基づく一般的な目安です。実際の計測値や仕様変更により異なる場合がありますので、詳細は必ず公式サイト等をご確認ください。
こうして並べてみると、スタイルpsがいかに軽量でバランスの取れた製品であったかが再認識されますね。しかし、もう手に入らないものを追い続けるよりも、現行品の中から自分なりの正解を見つける方が建設的です。
筆者のアドバイスとしては、「プライヤーの頻度」で選ぶのが一番失敗しないかなと思います。たまにしか使わないなら軽量なJetsetterへ、頻繁に使うならNextoolやCobra XSへ、という基準です。
まとめ:レザーマンのスタイルpsの後継
スタイルpsが廃番になってしまったことは、多くのマルチツールファンにとって一つの時代の終わりを感じさせる出来事でした。しかし、その「ナイフレスでプライヤーを携帯する」というニーズそのものが消えたわけではありません。市場にはその穴を埋めるための新しい芽が確実に育っています。
これからの後継選びのポイント
- 修理は期待薄:スタイルpsが壊れたら、延命よりも次世代機への移行を検討する。
- 法的リスクを回避:日常携行(EDC)や機内持ち込みを考えるなら、ナイフ付きのMicraよりブレードレスモデル。
- 機能の最適化:全てを1台にまとめず、ハサミ(Jetsetter)とプライヤー(Cobra XS)を分ける柔軟な発想もアリ。
- Nextoolという選択肢:ブランドにこだわらなければ、Mini Sailor Liteが最も合理的な解決策になり得る。

道具は進化し続けるものです。スタイルpsが最高だと思っていた筆者も、実際にNextoolを触ってみたり、コブラXSの強力な掴み心地を体験したりするうちに、「これはこれで新しい発見があって楽しいな」と感じるようになりました。
皆さんも、愛用していたツールとの別れを悲しむだけでなく、ぜひこの機会に自分の装備をアップデートしてみてください。
最後に、本記事で紹介した法規制や機内持ち込みルールは、時代や地域によって刻々と変化します。最終的な判断は常に最新の公的情報を確認し、自己責任で行うようにしてくださいね。
<<自分にとっての最高のレザーマン スタイルpsの後継が見つかり、皆さんの登山や旅がより安全で豊かなものになることを心から願っています!>>



