スイスの老舗アウトドアブランド「マムート(MAMMUT)」が展開するバックパックは、その高い機能性と洗練されたデザインで、多くの人々から支持を集めています。特に、タウンユースに特化した「エクセロンシリーズ」は、通勤・通学から週末のお出かけまで幅広く使えると評判です。
今回は、シリーズの中でも特に人気の高い「エクセロン25」に焦点を当て、その実力を徹底的にレビューします。1年間実際に使用したユーザーの口コミや、他のモデルとの比較を通じて、購入を検討しているあなたが知りたい情報を網羅的にお届けします。
この記事でわかること
①マムート エクセロン25の具体的なスペックと特徴
②普段使いや軽いアウトドアシーンでの実用性
③他の容量モデル(20L・30L)との違い
④どのような人にエクセロン25が最適か
購入前に読むべきマムート エクセロン25レビュー

✅エクセロンシリーズとは?
✅主役のエクセロン25とはどんなリュック?
✅普段使いでの評価
✅25は登山で使えるか?詳細解説
✅女性が使うとしたらどんな場面
✅残念なところを正直に語ると
✅結局はこんな人にお勧め
エクセロンシリーズとは?
マムートのエクセロンシリーズは、150年以上の歴史を持つアウトドアブランドの技術や経験を、現代の都市生活(タウンユース)に落とし込んだコレクションです。本格的な登山用品が持つ高い機能性や耐久性を備えながらも、日常のあらゆるシーンに溶け込むシンプルで洗練されたデザインが特徴と言えるでしょう。
シリーズ共通のディテールとして、バックパネルに創業年である「1862」がエンボス加工されていたり、内側のライニングに山々をモチーフにしたプリントが施されていたりします。これらは、ブランドの伝統とアイデンティティをさりげなく主張するポイントです。
素材には軽量かつ丈夫なバリスティックナイロンが主に使用されており、毎日のハードな使用にも耐えうる品質を確保しています。
豆知識:ブランドの象徴
エクセロンシリーズの製品には、クライミングの象徴であるミニカラビナや、安全第一を意味するセーフティオレンジのアクセントが付けられています。これらはマムートがアウトドアの世界で培ってきた歴史を物語る、遊び心のあるデザイン要素です。
主役のエクセロン25とはどんなリュック?
【仙台】
— MAMMUT_Japan (@MAMMUT_JAPAN) February 9, 2022
シンプルかつ抜群の使い勝手「エクセロン25」#マムート らしく無駄をそぎ落としたシンプルな #スイス デザインは、25ℓと思えないスマートな見た目で日常に溶け込みます。500mlボトルも完全に隠すことができるサイドポケットもイチ推しポイント。
バレンタインギフトにもいかがでしょう? pic.twitter.com/AAq2fSOOD3
エクセロン25は、その名の通り容量25Lのデイパックで、エクセロンシリーズの中核をなす最もバランスの取れたモデルです。通勤・通学から日帰りの旅行まで、幅広い用途に対応できる絶妙なサイズ感が最大の魅力と言えます。
デザインは、上部がやや広くなる「逆ティアドロップ型」を採用しており、荷物を入れてもすっきりとしたシルエットを保ちます。ポケットの配置も秀逸で、小物を整理しやすい複数のコンパートメントを備えているため、日常の使い勝手は非常に良好です。
アウトドアブランドならではのクッション性が高いショルダーハーネスは、肩への負担を軽減してくれます。
エクセロン25の基本スペック
- 容量: 25L
- 重量: 約610g~650g(公式情報により若干の差異あり)
- サイズ: 約 H47cm x W27cm x D23cm
- 素材: 840D バリスティックナイロン
- PCスリーブ: 17.3インチまで対応可能なラップトップコンパートメント内蔵
- ポケット: 合計6つ(外側5、内側1)
普段使いでの評価
エクセロン25の真価は、日々の生活の中でこそ発揮されます。まず結論として、普段使いのバックパックとしては非常に高いレベルで完成されています。
その理由は、軽量性と収納力のバランスにあります。約650gという軽さは、長時間背負っていても疲れにくく、特に電車移動や徒歩通勤が多い方には大きなメリットです。25Lの容量は、ノートPC、A4ファイル、手帳、水筒、折りたたみ傘といった日常の必需品を無理なく収納できます。
例えば、トップポケットにはスマートフォンや財布、フロントの縦型ジッパーポケットには定期入れやイヤホンなど、使用頻度の高い小物を分けて収納可能です。これにより、鞄の中で物が迷子になるストレスが軽減されるでしょう。
メインコンパートメント内のPCスリーブはクッション性が高く、大切な電子機器を安心して持ち運べる点も評価できます。
25は登山で使えるか?詳細解説
結論から言うと、本格的な登山には不向きですが、条件付きで軽いハイキングには使用可能です。
エクセロン25は、マムートが持つアウトドアの技術を「タウンユース(日常使い)」に最適化したモデルです。そのため、登山専用のバックパックと比較すると、重要な機能がいくつか省略されています。
なぜそう言えるのか、具体的な理由を「向いている点」と「不向きな点」に分けて解説します。
軽いハイキングに向いている理由
エクセロン25が、整備されたコースでの短時間ハイキングなどに対応できる理由
- ① 軽量性と快適なショルダーハーネス
- 本体重量が約610gと非常に軽いため、荷物自体が少ないハイキングでは身体への負担を軽減できます。
- アウトドアブランドならではの厚手でクッション性の高いショルダーハーネスは、軽い荷物を背負った際の快適性を保ってくれます。
- ② 十分な耐久性
- 素材に使われている「840デニール バリスティックナイロン」は、非常に丈夫で耐摩耗性に優れています。木の枝に引っ掛けたり、岩に擦れたりするような軽度なアクシデントには十分耐えうる強度を持っています。
- ③ 適度な収納力
- 25Lという容量は、日帰りのハイキングで必要となる装備(雨具、水筒、食料、上着など)を収納するには十分な大きさです。ポケットも複数あるため、小物の整理もしやすいです。
本格的な登山に不向きな理由
一方で、標高差のある山や長時間の登山活動に不向きな理由は、以下の機能が搭載されていないためです。
- ① ウエストベルトとチェストストラップの不在
- これが最も大きな理由です。 登山用バックパックは、荷物の重さを肩だけでなく「腰」にも分散させるために、太いウエストベルトを備えています。これにより長時間の歩行でも肩への負担が劇的に減り、疲労を抑えることができます。
- また、胸の前で留めるチェストストラップは、歩行中にバックパックが左右に揺れるのを防ぎ、身体との一体感を高めて安定させる重要な役割があります。
- エクセロン25にはこれらの機能がないため、重い荷物を入れると全ての負荷が肩にかかり、不安定で非常に疲れやすくなります。
- ② 背面の通気性
- 登山中は大量の汗をかきます。そのため、登山用バックパックは背中とバックパックの間に空間を作ったり、通気性の高い素材を使ったりして、背中の蒸れを最小限に抑える工夫がされています。
- エクセロン25の背面パネルは日常使いでは快適ですが、登山で求められる高いレベルの通気性は備えていません。
- ③ 登山用の専門機能が無い
- トレッキングポールホルダー: ストックを固定するループやベルトがありません。
- ハイドレーションシステムへの非対応: 給水用のチューブを通す穴がありません。
- ウエストベルトのポケット: 行動食やスマートフォンをすぐに取り出せるポケットがありません。
エクセロン25が活躍する山のシーンとは
以上の点から、エクセロン25は以下のような「軽いハイキング」や「自然散策」のシーンで活躍できるバックパックと言えます。
- 高尾山や鎌倉のハイキングコースなど、標高が低く道がよく整備されている場所
- 往復2〜4時間程度で完結する短時間のコース
- 天候が安定しており、荷物が比較的少ない状況
まさに「街からそのまま軽い自然の中へ」という使い方に最適なバックパックです。もしこれ以上に本格的な登山を計画される場合は、同じマムートでも「Lithium」や「Trion」といった、ウエストベルトなどを完備した登山専用モデルを選ぶことを強くお勧めします。
新しくなったマムートのTRIONを買った。前は28Lだったが今回は38L(雨蓋付き)をチョイス。どうせ雨蓋は外せるので。重量は38Lだと生地が丈夫になっているせいか、960gから1200gと結構重くなっている。パット見同じザックにしか見えないが、細かいところは結構変わっている。 pic.twitter.com/srL4J5bJLt
— がんちゃん (@K_Kuota) June 27, 2024
女性が使うとしたらどんな場面
エクセロン25は、男女兼用で使える万能なサイズ感も魅力の一つです。大きすぎず小さすぎない絶妙な大きさは、女性が背負ってもバランスが取りやすく、コーディネートにも自然に馴染みます。
特に、650gという軽さは女性にとって嬉しいポイントでしょう。一般的なレザーバッグなどと比較しても軽量なため、荷物が多くなりがちな日でも身体への負担を少なく抑えることができます。黒を基調としたシンプルなデザインは、カジュアルな服装はもちろん、少しきれいめなスタイルの外しアイテムとしても活躍します。
実際に、「マザーズバッグ」として活用しているという口コミも見られます。両手が自由になり、ポケットが多くて仕分けがしやすいため、育児中の女性からも支持されているようです。
残念なところを正直に語ると
多くのメリットがある一方で、エクセロン25には購入前に知っておくべき明確な欠点も存在します。特に多くのユーザーが指摘するのが、「自立しない」という点です。
これは、底部のマチが狭い逆ティアドロップ型のデザインに起因します。電車やカフェなどで床に置くと、必ず前のめりに「コテッ」と倒れてしまいます。これにより、リュック自体が汚れたり、中に入れた飲み物がこぼれないか気になったりするのは、日々の使用で少なからずストレスに感じる可能性があります。
注意したい2つのデメリット
- 自立しない
床に置くと必ず倒れるため、置き場所には常に少し気を使います。壁に立てかけるなどの工夫が必要です。 - ショルダーベルトが裏返りやすい
付け根の構造上、背負う際にベルトがねじれて裏返ってしまうことがあります。毎回直すのが少し手間に感じるかもしれません。
また、一部のレビューでは、雨に対する弱さも指摘されています。表面にはある程度の撥水性がありますが、完全防水ではないため、長時間の雨や強い雨の中では内部に水が浸透する恐れがあります。ノートPCなどの電子機器を入れる際は、別途レインカバーを用意するか、濡れないように注意が必要です。
結局はこんな人にお勧め
石井スポーツ京都ヨドバシ店です。
— 石井スポーツ 京都ヨドバシ店 (@kyoto_ishii) February 8, 2024
1862年に創業されたスイス発のアウトドアブランドのマムートから、日常からビジネス、通勤で使えるリュックが入荷しております🦣
⭐️MAMMUT エクセロン 25
¥15,950(税込)
1,595ポイント
⭐️MAMMUT セオン トランスポーター 25
¥22,550(税込)
2,255ポイント pic.twitter.com/a0G6D588Ct
これまでの情報を総合すると、マムート エクセロン25は次のような方に特にお勧めできるバックパックです。
最大の魅力は、アウトドアブランドならではの品質と、都会的なデザインが両立している点にあります。そのため、「丈夫で軽く、スタイリッシュなデイパックを探している人」には最適な選択肢の一つとなるでしょう。毎日の通勤・通学でPCや書類を持ち運び、休日にはそのままお出かけに使いたい、といった使い方にぴったりです。
逆に、全てのシーンで完璧な機能性を求める方には、少し物足りないかもしれません。前述の通り、自立しない点や雨への耐性など、妥協が必要な部分もあるからです。リュックに求める機能の優先順位を考え、これらの欠点を許容できるかどうかを判断基準にすることをお勧めします。
他モデル比較で見るマムート エクセロン25レビュー

✅小型版!20レビュー
✅大容量!30レビュー
✅30・25・20を比較
✅総括:マムート エクセロン25レビュー
小型版!20レビュー
ミニカラビナやインナーライニングに施した山のプリントなど、クライミングや山との関連性を象徴するディテールが印象的なデイパック。
— GsMALL (@GsMALLjp) August 29, 2023
MAMMUT(#マムート)
『エクセロン20』 / ¥14,300(税込)#MAMMUT#Xeron #デイパック
▼商品をチェック!https://t.co/WtbQ34q7Pr pic.twitter.com/uqPVS0QVtm
エクセロン20は、シリーズの中でよりコンパクトな容量20Lのモデルです。基本的なデザイン思想は25と共通ですが、よりクラシカルでベーシックなデイパックの形状をしています。
メインコンパートメントとフロントポケットというシンプルな構成は、荷物が少ない方や、よりミニマルなスタイルを好む方に適しています。容量が小さい分、重量も約600gとさらに軽量です。小柄な方や、最低限の荷物で軽快に行動したい日のセカンドバッグとして非常に使いやすいでしょう。
ただし、容量が少ないため、A4ファイルは収納できますが、厚みのある参考書やかさばる上着などを入れると手狭に感じる可能性があります。PCスリーブも備えていますが、収納できるPCのサイズが25よりも少し小さくなる点には注意が必要です。
大容量!30レビュー
通勤用のリュック新調した!
— しの 🪵𓃲🥚 (@Shino_climb_g) September 20, 2023
仕事でも遊びでも使えるようなやつに!
マムートのエクセロン30!
写真じゃ伝わらんけど形めっちゃ可愛いの…
前のもまだ使えたんだけどね…
こうでもしなきゃ仕事行く気にならんのだよ… pic.twitter.com/8ir1lVXPan
エクセロン30は、シリーズ最大の容量30Lを誇るモデルです。このモデルの最大の特徴は、25や20とは異なり、開口部がドローコード式の巾着型になっている点です。
この構造により、荷物の出し入れが非常に簡単で、大きな荷物もスムーズに収納できます。普段から荷物が多い方や、1〜2泊程度の短期旅行、ジム通いなどで着替えやシューズを持ち運ぶ方には、この大容量が心強い味方になります。デザインもクラシックなトップローディング型で、他のモデルとは一味違った雰囲気を楽しめます。
一方で、ジッパー式に比べて開閉に少し手間がかかる点や、荷物が少ないときには型崩れして見える可能性がある点はデメリットとも言えるかもしれません。用途が明確な場合に選ぶと満足度が高いモデルです。
30・25・20を比較
ここまで紹介してきた3つのモデルの違いを、より分かりやすくするために表にまとめました。それぞれの特徴を比較し、ご自身のライフスタイルに最も合うモデルを見つけるための参考にしてください。
エクセロンシリーズ 容量別モデル比較表
項目 | エクセロン20 | エクセロン25 | エクセロン30 |
---|---|---|---|
容量 | 20 L | 25 L | 30 L |
重量 | 約600 g | 約610 g | 約720 g |
開閉方式 | ジッパー式 | ジッパー式 | ドローコード式 |
デザイン | クラシックなデイパック型 | 逆ティアドロップ型 | トップローディング型 |
最適な用途 | 荷物が少ない日の普段使い、ミニマリスト | 通勤・通学、日帰り旅行などオールラウンド | 短期旅行、ジム通い、荷物が多い人 |
自立性 | △(荷物次第で可能) | ✕(不可) | ✕(不可) |
このように比較すると、エクセロン25が最も汎用性が高く、多くの人にとって使いやすい「万能モデル」であることが分かります。20は軽快さを重視する方向け、30は特定の目的で大容量を必要とする方向け、という位置づけです。
総括:マムート エクセロン25レビュー
エクセロン25の購入を検討する際の最終チェックとして参考にしてください。最後に、この記事の要点をリスト形式でまとめます。
- エクセロンシリーズはアウトドア技術を都市生活向けに応用したコレクション
- エクセロン25は容量25Lで最もバランスの取れた万能モデル
- 約650gと軽量で長時間の使用でも疲れにくい
- ポケットが豊富で小物の整理がしやすい設計
- クッション性の高いPCスリーブを内蔵している
- デザインはシンプルで男女問わず様々なシーンで活躍
- ショルダーハーネスの背負い心地は快適
- 本格的な登山には向かないが軽いハイキングなら対応可能
- 最大の欠点は床に置いたときに自立しないこと
- ショルダーベルトが裏返りやすいという声もある
- 完全防水ではないため強い雨には注意が必要
- 丈夫でスタイリッシュなデイパックを探す人におすすめ
- 20Lモデルはよりコンパクトで軽量さを求める人向け
- 30Lモデルはドローコード式で大容量が必要な人向け
- 自身の用途と許容できるデメリットを考えて選ぶことが重要